飛騨国(ひだのくに=岐阜県北部)の一之宮である飛騨一宮水無神社(高山市一之宮町)で毎年4月3日に斎行される月遅れのひな祭り。蚕糸業が盛んだった飛騨で、春秋の2回『蚕糸業祭』が行なわれていましたが、養蚕豊鐃と地域農業の振興を祈念する春の『蚕糸業祭』にひな祭りを取り入れて昭和27年に創始したのが『飛騨生きびな祭り』です。
地元選出の女性9人が『生きびな様』となって五穀豊穣を祈願
高度成長とともに蚕糸業が廃れてしまったため、祭を主催していた蚕糸業奉賛会も蚕糸農業奉賛会と名前を変え、農業全般の豊鐃と女性の幸せを祈願する祭礼に変身しています。
「絹に象徴される女性の気品と幸福を祈念するまつり」(飛騨一之宮観光協会)とのことで、生きびなという名前のとおりに、平安朝の衣装をまといひな人形に扮した女性を中心とした行列などが艶やかに行なわれます。
雅楽が奏でられる中、赤鬼と青鬼を露払い(先頭)に、雅楽を演奏の伶人、稚児、菱餅や酒杯を手にした巫女(みこ)、さらに飛騨地方3市の25歳以下の未婚女性から選ばれた女性9人が左大臣、右大臣、内裏(だいり)、后(きさき)、五人官女となって続き、その後に奉賛会の人々総勢100名が、表参道から境内までの900mを40分ほどかけて練り歩きます(行列は例年13:00~14:00/時間は変更の可能性があります)。
この行列の後、飛騨一宮水無神社境内の特設舞台で、生きびな様の紹介、豊作を祈願しての生きびな様による餅投げが行なわれます(例年15:00〜)。
平成24年に放映されたTVアニメ『氷菓』の最終話にも『生きびな祭』が登場していますが、原作の米澤穂信(よねざわほのぶ)は岐阜県飛騨市神岡町の出身です。
飛騨生きびな祭り | |
開催日 | 4月3日13:00~14:00(変更の場合あり) |
所在地 | 岐阜県高山市一之宮町5323 |
場所 | 飛騨一宮水無神社 |
関連HP | 飛騨一宮水無神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR飛騨一ノ宮駅から徒歩7分 |
ドライブで | 高山清見道路(中部縦貫自動車道)高山西ICから約16.5km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 飛騨一宮水無神社 TEL:0577-53-2001 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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