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金沢城・三十間長屋

加賀百万石のシンボル、金沢城は、1583(天正11)年に前田利家により本格的な築城が開始。三十間長屋は、現存する数少ない遺構で国の重要文化財。石川門とともに現存する藩政時代の数少ない建築物のひとつとなっています。三十間長屋というものの、実際の長さは26.5間(48m)ほどある2階建ての多聞櫓(たもんやぐら)です。

重要文化財に指定される長さ36.5間の土蔵

1858(安政5)年に再建された建物は、もともとは食器などを収納、その後軍備を蓄えた蔵だったので、後に鉄砲蔵とも呼ばれていました。
平時には倉庫として使われましたが、防壁にもなる機能的な長屋。
瓦は石川門と同様に鉛瓦が使われています(詳細は石川門を参照)。

石垣となまこ塀の内部に小石などが詰め込まれていて、壁に穴が開くと、上からこの小石などが落ちてきて自然に穴がふさがる仕組みになっています。
隠し挟間(ざま=鉄砲などを放つ空間)も仕込まれているので、いざという時には防御壁となるような実戦的な長屋だったことがわかります。
幕末の再建ながら、外見の優美さとは別に、実戦的な構造だったことに注目を。

金沢城には三十間長屋を含めて往時には14の長屋がありましたが、現存するのは三十間長屋のみです。
金沢城公園には、平成13年、古絵図や古文書などを基に、安政年間(1855〜1860年)頃の景観を再現して、菱櫓、五十間長屋、橋爪門櫓が復元されています。

金沢城・三十間長屋
名称 金沢城・三十間長屋/かなざわじょう・さんじゅっけんながや
所在地 石川県金沢市丸の内1-1
関連HP 金沢城と兼六園公式ホームページ
電車・バスで JR金沢駅から北陸鉄道バス兼六園下方面行きで12分、兼六園下下車、徒歩5分
ドライブで 北陸自動車道金沢西ICから約8.3kmで県営兼六駐車場
駐車場 県営兼六駐車場(554台/有料)
問い合わせ 石川県金沢城・兼六園管理事務所 TEL:076-234-3800/FAX:076-234-5292
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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