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早池峰古参道跡

早池峰古参道跡

岩手県遠野市にある東北の霊山・早池峰山(はやちねさん)の山上へと通じる古道の跡が早池峰山古参道跡。遠野三山にも数えられ、山頂にエーデルワイスの仲間であるハヤチネウスユキソウが咲くことで知られる早池峰山。古参道跡は中世に修験の地として栄えた早池峰山(早池峰神社)の登拝道の入口です。

早池峰山の修験の歴史を今に残す貴重な遺跡

朽ち果てた鳥居と金毘羅大権現の石碑が2基、そして明治15年建立の「早池峯大神」と刻まれた自然石が残されている。
早池峰山は、大同元年(806年)、来内村(現・遠野市上郷町)の猟師・藤蔵が山中で十一面観音の尊像に遭遇。
感銘して、後に早池峰山山頂に祠を建立したのが始まりで、斎衡年間(854年~857年)、慈覚大師が早池峰山妙泉寺を創建したと伝えられています。
「始めて早池峰に山路をつけたるは、附馬牛村の何某といふ猟師にて、時は遠野の南部家入部の後のことなり」と柳田国男の『遠野物語』(第二八話)にも記されています。

中世から近世には神仏習合の山岳信仰の地として栄えましたが、明治元年の神仏分離、さらに明治5年、修験禁止令で妙泉寺は廃寺となり、早池峰神社となって存続しています。
遠野市附馬牛町に鎮座する早池峰神社が里宮で、山頂には奥宮があります(早池峰神社境内には神門はかつての仁王門というように神仏習合時代の名残があります)。

この早池峰山妙泉寺(現・早池峰神社)から薬師岳を越えて早池峰山へと登拝する道が、早池峰古参道となるわけですが、現在ではほとんど歩かれていないため、登山には不向きです。

現在、早池峰山への登山口は、東西南北にありますが、山麓にはそれぞれに早池峰神社が祀られています。
南の登山口(遠野市附馬牛)には持福院妙泉寺だった早池峰神社、東の登山口(宮古市
江繋)には、新山堂だった早池峰神社、西の登山口(花巻市大迫町)には、池上院妙泉寺だった早池峰神社、北の登山口(宮古市門馬)には、新山大権現だった早池峰神社が鎮座しています。

早池峰信仰のルーツに関しては、江戸時代に大迫町(西山麓)の池上院妙泉寺と、遠野(南山麓)の持福院妙泉寺で長い間に渡って争いが起こっていましたが、近世、南部氏の治世になって大迫の権威が上昇したと推測できます。

早池峰古参道跡
名称 早池峰古参道跡/はやちねこさんどうあと
所在地 岩手県遠野市土淵町土淵
電車・バスで JR遠野駅から早池峰バス恩徳行き、一ノ渡り行きで22分、伝承園前下車、すぐ
ドライブで 釜石自動車道遠野ICから約9km
駐車場 伝承園駐車場(100台/無料)
問い合わせ 遠野市観光協会 TEL:0198-62-1333
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

早池峰山

岩手県、北上山地の最高峰が早池峰山(はやちねさん)で、標高は標高1917mの山。深田久弥の日本百名山にも選定されています。六角牛山(ろっこうしさん)、石上山(いしかみやま)とともに遠野三山の一座。山頂は宮古市、遠野市、花巻市の境界で、山岳信

カッパ淵

柳田國男が『遠野物語』で様々なカッパの伝承を紹介し、「カッパのふるさと」のイメージが強い岩手県遠野市。なかでも代表的な景勝地がカッパ淵。康平元年(1058年)創建という遠野の古刹、常堅寺(じょうけんじ)の脇に流れる川が足洗川で、その本堂裏手

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岩手県釜石市の釜石と遠野を結んだ旧釜石街道沿いの山中にある不思議な巨石が続石。巨大な岩がまるで鳥居のように積み上げられています。台石は高さが2m、上に乗った笠石は、幅7m、奥行き5m、厚さ2mの巨岩。台石の間を人がくぐることも可能で、柳田國

伝承園

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