香川県さぬき市志度の北端、瀬戸内海に突き出した大串半島にある総面積100haの広大な自然公園が大串自然公園。志度湾と小田湾の間に細長く延びる大串半島は、江戸時代には高松藩が所有する馬の放牧地、明治以降は国有地として開拓・居住が禁じられていたため、瀬戸内海屈指の豊かな自然が残されています。
大串半島にある広大な自然公園
高松藩初代藩主・松平頼重(まつだいらよりしげ)が、讃岐高松12万石転封直後の寛永20年(1643年)、大串山に馬を放牧し、藩の馬牧としているため(明治維新後は国有地)、半島全体の自然が守られたもの。
大串自然公園の広大な敷地内には、コテージ4棟(バス、トイレ、キッチン、ロフト、テレビ、冷蔵庫完備)も設備された「さぬき市シーサイドコリドールオートキャンプ場」、四国では初の本格的なワイン工場「さぬきワイナリー」、ワインの直売もある「さぬき市物産センター」、芝生広場、テニスコート、半島突端にある海に面した日本最大規模の野外音楽広場「テアトロン」、サイクリングロード、遊歩道などが整備されています。
園内の随所に設けられた展望台からは大きく横たわる小豆島を眼前に、備讃瀬戸を行き交う船を眺めるほか、遊歩道を使えば、半島突端の大串岬先端展望台、長ぞわい観音(大串山台場跡=幕末の砲台跡)などに立ち寄ることができます。
長ぞわい観音は、海上交通の安全と大漁を願って作られた庵治石の観世音菩薩。
大串自然公園内には江戸時代の狼煙台跡(のろしだいあと)もありますが高松藩が構築した大串山狼煙場で、外国船の接近を高松城へ知らせる役目を担っていました。
直径5mの円形上に高さ4mの地石を積み重ねて構築されています。
また石切場の跡は、中世の凝灰岩採石場遺構で、暦応2年(1339年)、京の石清水八幡宮護国寺(男山八幡宮/現・石清水八幡宮)に石が運ばれたことが古文書(石清水八幡宮文書・いわしみずはちまんぐうもんじょ)にも記述が残されています。
大串自然公園 | |
名称 | 大串自然公園/おおくししぜんこうえん |
所在地 | 香川県さぬき市小田 |
関連HP | さぬき市公式ホームページ |
電車・バスで | JR志度駅からタクシーで20分 |
ドライブで | 高松自動車道志度ICから約9km |
駐車場 | 400台/無料 |
問い合わせ | さぬき市商工観光課 TEL:087-894-1114 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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