香川県綾歌郡綾川町(あやがわちょう)にある滝宮天満宮(たきのみやてんまんぐう)は、平安時代、讃岐国の国司だった菅原道真ゆかりの天満宮。讃岐国国司の官舎(有岡屋形)が建っていた場所。毎年8月25日に滝宮天満宮の社前で『滝宮の念仏踊』が奉納されます。
龍燈院綾川寺の僧・空澄が道真の官舎跡に祠を築いたのが始まり
菅原道真は、仁和2年(886年)〜寛平2年(890年)の間、讃岐国国守、讃岐守(さぬきのかみ)として讃岐国に赴任。
その際、讃岐国国府(現・坂出市府中)に近い有岡屋形と、讃岐国一宮の田村神社に近い坂田郷(現・高松市上天神)の橋詰屋形を居館としたと伝えられています。
延喜3年(903年)に菅原道真は大宰府で没していますが、天暦2年(948年)2月25日、菅原道真の遺徳を偲び、菅原道真自刻の十一面観音立像を安置する龍燈院(りゅうとういん)綾川寺の僧・空澄(くうちょう)が有岡屋形跡に滝宮天満宮を創建。
『菅家文草』(かんけぶんそう)などによれば、道真と空澄上人は親交を深め、龍燈院綾川寺の境内に空澄が有岡屋形を築いたとも伝わっているのです。
大宰府への途中、讃岐国神在浦(じんざいうら)に3日間ほど風待ちで停泊した際にも、空澄は秦久利(はたのひさとし)、平雅倶(たいらのまさとも)を伴って面会に訪れています。
この時、菅原道真から手渡されたのが道真自刻の十一面観音立像(国の重要文化財)というわけなのです(綾川町立生涯学習センターに所蔵されています)。
高松藩の初代藩主・松平頼重(徳川光圀の兄)は、滝宮の念仏踊を保護し、藩政時代には藩の庇護を受けて繁栄します。
明治の廃仏毀釈で別当の龍燈院は廃寺になり、滝宮村役場となりました。
明治6年、西讃の住民暴動「讃州竹槍騒動」が起こり、滝宮村役場(旧龍燈院)ともども滝宮天満宮も焼失。
滝宮天満宮近く(滝宮橋)には「法然上人念仏石」の残され、讃岐に配流された法然ゆかりの地にもなっています。
毎月25日は天神様の縁日ですが1月25日は、『お初天神』として賑わいます。
また、4月24日には『うそかえ神事』、『献麺式(うどん祭り)』が行なわれるほか、8月25日が『滝宮の念仏踊』です。
滝宮天満宮 | |
名称 | 滝宮天満宮/たきのみやてんまんぐう Takinomiya Tenmangu shrine |
所在地 | 香川県綾歌郡綾川町滝宮1314 |
関連HP | 滝宮天満宮公式ホームページ |
電車・バスで | ことでん琴平線滝宮駅から徒歩5分 |
ドライブで | 高松自動車道府中湖スマートICから約3.8km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 滝宮天満宮 TEL:087-876-0199 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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