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取材班が選んだ珍地名(1)女体入口&快楽

女体入口バス停

全国には不思議な地名がたくさんあります。取材班が目にした不思議な地名をピックアップ。初回は、ちょっぴりエッチな雰囲気の地名から。バス停「女体入口」と、字名(あざめい)の快楽です。女体も女体という地名があり、その入口という意味のバス停なので、女体、快楽が地名ということに。

珍地名(1)女体入口|長野県

中央アルプスの山並みが女体に見える集落

女体に見えるという中央アルプスの山並み。主峰は木曽駒ヶ岳、左端が仙涯嶺

女体入口/長野県駒ヶ根市赤穂

中央自動車道駒ヶ根インター出口にあるバス停。
中央アルプスの山並みが女性が横たわった姿に似ているから「女体」。
その入口が「女体入口」というわけです。

過去にはテレビ番組で紹介されて話題になったこともありますが、今では知る人ぞ知る存在に。

駒ヶ根市は、千畳敷カールに到達する中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイでも有名ですが、東に南アルプス(赤石山脈)、西に中央アルプス(木曽山脈)がそびえるアルプスの町(伊那谷にあります)。

女体地区からは木曽駒ヶ岳や千畳敷カールは少し北側となり、空木岳登山口(池山林道)が目の前にという地理的な状況。

実際に、駒ヶ根市街の女体地区あたりから中央アルプスを眺めると、仙涯嶺を頭に、女性が横たわる姿に見えます。
胸の部分が南駒ヶ岳、あるいは赤梛岳あたり、腹部が空木岳ということに。

全国に女体山は数あり、群馬県太田市には女体山古墳もありますが、隣接する男体山に対してペアでの呼び名が基本。
単独で女体とはやはりかなりの珍地名です。

女体入口は、駒ヶ根インターの入口、長野県道75号(駒ヶ根駒ヶ岳公園線)沿いにバス停が。
中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイのしらび平方面に向かう場合には必ず通るのでぜひ確認を。

珍地名(2)快楽|佐賀県

地元にはなんと「快楽活動組織」も!

快楽/佐賀県神埼市千代田町渡瀬快楽

明治22年の町村合併まで神埼下郷渡瀬村快楽
明治22年4月1日の渡瀬村、崎村、迎島村、柳島村が合併して村制施行し、千歳村が発足。
昭和30年4月1日、昭和の広域合併で千代田町、さらに平成18年、平成の広域合併で神埼市になっています。

江戸時代には佐賀本藩領崎村郷に属していました。
『明治11年戸口帳』によれば渡瀬村のうちに「快楽村」が枝村として存在し、戸数25・人口139。
『正保国絵図』、『天明村々目録』などにも記される歴史ある地名で、少なくとも江戸時代にはその名があったことがわかります。

地区内には快楽橋、快楽公民館も。

邪馬台国九州説では卑弥呼も住んでいたとされる吉野ヶ里遺跡(よしのがりいせき)のある神埼市には、歴史を背景に不思議な地名が数多いとのことですが、快楽の由来については、脇を流れる田手川、東側の筑後川の堤がキーとなる可能性が。
堤防でしっかりと囲まれている地形のことを回陸(かいろく)といいその転訛とする説も。

地元の話では「舟運で栄えた筑後川ということで遊郭があったため、文字通り快楽の地だった」といとのことで、遊郭専用の船着き場もあったというオチまでついています。

正保元年(1644年)に作成が始まり、17世紀なかばに完成をみた『正保国絵図』にはすでに快楽村の記載があるので、堤防説、遊郭説とともに、それ以前の話ということになります。

田手川に沿って博多と柳川を結ぶ国道385号も走っているので、福岡市周辺にお住まいなら、一度国道385号で快楽探勝を、ぜひ。
地元の自治会は、なんと「快楽活動組織」という名前で、清掃活動などを展開しており、ゴミのポイ捨て禁止の看板にも「快楽活動組織」の名があります。

取材班が選んだ珍地名(1)女体入口&快楽
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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