神奈川県足柄下郡箱根町、箱根旧街道の畑宿(はたじゅく)にある、寄木細工の展示施設が、畑宿寄木会館。東海道・箱根越えの整備開通に伴い、山中の立場(たてば=宿場間の休息場)としてにぎわった畑宿は、箱根の伝統工芸として名高い、寄木細工発祥の地です。
幾何学文様が美しい寄木細工の妙を見学
畑宿寄木会館の館内では、ミズキ、クス、ケヤキなど、種類の違う木材を組み合わせ、天然の木肌をの色の違いを巧みに生かして美しい幾何学模様を作り出す寄木細工の製作工程を、道具とパネル展示で解説。
実演コーナーでは、地元の工芸家の見事な手さばきを間近に見学することもできます。
もちろん、箱根で寄木を作り続ける工芸家たちの作品を展示、即売するコーナーも充実。
予約で寄木のコースターを作る体験工房もあり、こちらも人気です。
箱根土産は、指物細工の進化した、寄木細工で決まり!
畑宿での寄木細工の誕生は江戸時代後期のこと。
それまでは、地元の木を使い、轆轤(ろくろ)で成型する挽物細工(ひきものざいく)、いわゆる木地師が活躍していました。
畑宿の職人で、板を組み合わせて箱などを作る指物細工(さしものざいく)の石川仁兵衛(1790年~1850年)は、箪笥の産地、駿府(現・静岡市)で習得した技術を持ち帰り、寄木細工を完成させたのです。
江戸時代後期から、短期的な湯治が盛んになったこともあり、箱根土産として脚光を集めるように。
さらに装飾技術のひとつである木象嵌細工(もくぞうがんざいく)も、明治時代中頃に生み出され、寄木細工の地位が確立したのです。
畑宿寄木会館 | |
名称 | 畑宿寄木会館/はたじゅくよせぎかいかん |
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町畑宿103 |
関連HP | 箱根湯本観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 箱根登山鉄道箱根湯本駅から箱根登山バス畑宿行き、元箱根行きで17分、畑宿下車、徒歩3分 |
ドライブで | 小田原厚木道路箱根口ICから約8km |
駐車場 | 13台/無料 |
問い合わせ | 畑宿寄木会館 TEL:0460-85-8170 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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