神奈川県藤沢市江の島、江の島岩屋に祀られる弁才天参詣の江の島詣でで賑わった神仏習合時代の下之宮が、江島神社・辺津宮(へつみや)。現在は田寸津比賣命 ( たぎつひめのみこと ) を祀り、青銅の鳥居、瑞心門をくぐり、江の島で最初に参拝する社が辺津宮で、日本三大弁天を祀る奉安殿があります。
神仏習合時代の下之宮が、現在の辺津宮
島の頂を越えて、江の島岩屋に下るという江の島神域内で、一番下部に位置していることから「下之宮」(しものみや)と呼ばれていた場所。
明治初年の神仏分離、廃仏毀釈で江島神社になっていましたが、それ以前の神仏習合時代には仏教色の強い弁財天信仰の島でした。
本宮(御窟)が、参詣の目的である弁才天(弁財天)を祀る現在の江の島岩屋で、上之宮(現・中津宮)、下之宮(現・辺津宮)の三宮からなり、それぞれを岩本院、上之坊、下之坊が別当(神社を管理する坊)になっていました(江戸時代半ばに岩本院が全島の権益を掌握)。
辺津宮では、江島神社での祈祷がおこなわれる社で、朱印の受付もここ(辺津宮にある江島神社社務所で受付)。
創建は古く、建永元年(1206年)、源頼朝と伝えられています。
拝殿前の巾着の形をしたユニークな賽銭箱は、相模彫の創始者・鏡碩吉(かがみけんきち)の彫り物で、昭和34年、地元商店によって奉納されたもの。
辺津宮境内の奉安殿には、日本三大弁天(日本三大弁財天)に数えられる木造彩色弁才天坐像(八臂弁才天・はっぴべんざいてん/国の重要文化財)、裸弁財天、妙音弁財天(藤沢市の重要文化財)が祀られています。
参拝にあたっては、随神門から少し上った場所に手水舎(てみずや)があるので、柄杓(ひしゃく)1杯分の水で、左手、右手、口の順番で清めてから辺津宮へ向かいましょう(口をすすぐときは、口を直接柄杓につけないように注意を)。
ちなみに、弁才天信仰は、言語(弁才)の神、そして芸能上達の神として始まり、さらに財宝をもたらす幸福の神となり、弁才天から弁財天と表記されるようになっていますが、信仰のルーツ的には弁才天です。
江島神社・辺津宮 | |
名称 | 江島神社・辺津宮/えのじまじんじゃ・へつみや |
所在地 | 神奈川県藤沢市江の島2-3-8 |
関連HP | 江島神社公式ホームページ |
電車・バスで | 小田急線片瀬江ノ島駅から徒歩18分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約14km |
駐車場 | 江の島なぎさ駐車場(232台/有料) |
問い合わせ | 江島神社 TEL:0466-22-4020 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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