神奈川県川崎市多摩区、生田緑地の東、長尾丘陵にある天台宗の寺が、妙楽寺。仁寿元年(851年) 、円仁が威光寺を建立したことに始まるという古刹。境内には28種1000株のアジサイが植栽され、川崎のあじさい寺としても有名。6月第3日曜には『長尾の里 あじさいまつり』が開催されています。
寺と地域住民が維持管理する「長尾の里」のアジサイ
近年の研究では、鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』(あづまかがみ)に記載される源家累代の祈祷所(きとうじょ)の威光寺が、妙楽寺の前身である威光寺ではないかと推測されています。
源頼朝は、鎌倉幕府草創期に異母弟・阿野全成(あのぜんじょう)を威光寺院主として派遣、所領を安堵するなど、源家ゆかりの寺だったことがわかります。
寺の建つ長尾丘陵が多摩川に臨む鎌倉の外郭にあたり、防御の拠点だったため、寺が重視されたのです。
応永12年(1405年)8月の梵鐘鋳造の記録を最後に、歴史の舞台から姿を消し、その後、妙楽寺として再興されています。
初夏に寺を彩るアジサイは「先代が植えたのが始まり」(溝江光運住職)とのこと。
例年6月中旬~6月下旬にかけて見頃を迎え、ガクアジサイ、西洋アジサイに加え、ヤマアジサイ、カシワバアジサイなど28種類。
高台にある境内からは、川崎市内を一望することができ、晴れた日には東京スカイツリーまで眺望。
近隣の道路にも「長尾の里あじさい保存会」がアジサイを植栽、管理し、多摩区観光協会が後援して『長尾の里 あじさいまつり』が開催されるまでに発展しています。
隣接する生田緑地にも8900株のアジサイが植栽され、中央広場奥の「あじさい山」には3500株のアジサイが6月中旬〜7月中旬に見頃を迎えます。
妙楽寺 | |
名称 | 妙楽寺/みょうらくじ |
所在地 | 神奈川県川崎市多摩区長尾3-9-3 |
関連HP | 川崎市教育委員会公式ホームページ |
電車・バスで | JR登戸駅、JR久地駅からコミュニティバスあじさい号であじさい寺下車すぐ |
ドライブで | 東名高速道路東名川崎ICから約4km |
駐車場 | 境内駐車場(10台/無料) |
問い合わせ | 妙楽寺 TEL:044-922-3653 |
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