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中岡慎太郎像

中岡慎太郎像

高知県室戸市、室戸岬の突端を走る国道55号の脇、石垣を組んだ上に大海原を見渡すようなかたちで立つのが中岡慎太郎像。中岡慎太郎は、坂本龍馬とともに近江屋で刺客に襲われて没した勤王の志士。昭和10年、安芸郡連合青年団・室戸岬町連合青年団が建立した像で、桂浜(高知市)の龍馬像と対を成すように建立されています。

桂浜の坂本龍馬像と同じ本山白雲の作

昭和3年5月27日に桂浜に建立された坂本龍馬像。
室戸岬に中岡慎太郎の像を立てようという気運が、安芸郡の青年の間で盛り上がり、昭和10年4月4日に制作者・本山白雲(もとやまはくうん)の指揮によって据え付けられました。
坂本龍馬の銅像も高知県出身の彫塑家・本山白雲で、その意味でもペアになっています。

像前の花崗岩には、「天保9年4月 安芸郡北川村に生る 幕末の頃天下の志士と交友し 陸援隊を組織し、その長となり 海援隊長坂本龍馬と共に薩長連合をはかり明治維新の大業に尽力したが 慶応3年11月15日(1867年)夜 京都において刺客のために斃れた 満30才、昭和10年安芸郡連合青年団・室戸岬町連合青年団建之」と像前の花崗岩に記されている。

台座の正面には「贈正四位 中岡慎太郎」とありますが、これは土佐勤王党に参加し、近江屋事件の際には現場に駆けつけ、息のあった中岡慎太郎から詳細を聞いた盟友・田中光顕(たなかみつあき/昭和14年没)の揮毫(きごう)。

ドラマなどでは坂本龍馬が主人公ですが、実は薩長連合、薩土密約、大政奉還など、真の立役者は中岡慎太郎ともいわれています。

桂浜の坂本龍馬の除幕式は、海軍記念日。
龍馬像とともに第二次世界大戦中の金属供出を免れているのも、「忠君愛国」が叫ばれた軍国主義の流れのなかで勤王の志士の見直しが進んだからとも推測できます。

中岡慎太郎像は、高知県内に16ヶ所ある「土佐偉人銅像」のひとつ。
中岡慎太郎像の左横に室戸岬展望台(恋人の聖地)への道もあります。

中岡慎太郎像
名称 中岡慎太郎像/なかおかしんたろうぞう
所在地 高知県室戸市室戸岬町
関連HP 室戸市公式ホームページ
電車・バスで 土佐くろしお鉄道奈半利駅から東部交通バス甲浦行きで1時間、室戸岬下車
ドライブで 高知自動車道南国ICから約81km。または、神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICから約139km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 室戸市観光ジオパーク推進課 TEL:0887-22-5161/FAX:0887-23-0866
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

室戸岬

高知県室戸市、白亜の室戸岬灯台が建つのが室戸岬。安芸山地(あきさんち)が太平洋に落ち込む突端に位置し、岩礁に荒波が砕けるダイナミックな景観は国の名勝に。一帯には天然記念物に指定されているアコウやアオギリなどの亜熱帯性植物も生い茂り、岩礁には

桂浜・坂本龍馬像

桂浜に立つ坂本龍馬像は、大正末年、龍馬の偉業を顕彰しようと地元の青年有志の発案で、昭和3年5月27日(海軍記念日)に建立されたもので、「月の名所は桂浜」と『よさこい節』に歌われた桂浜のシンボルとなっています。像の高さは5.3m、台座を含めた

室戸岬展望台

高知県室戸市、室戸岬のアコウ茂る高台に設置された新しい展望台が室戸岬展望台。登り口は突端の中岡慎太郎像の横。狭い階段を上って、展望台へと到達します。室戸岬の岩礁地帯を眼下に、大海原を眺望する展望台は「恋人の聖地」の銘板も設置されています(室

 

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