明治30年、夏目漱石は、友人の山川信次郎とともに熊本・岳林寺から小天温泉(おあまおんせん)・前田家の別邸へと旅をしました。その時の紀行が有名な『草枕』で、峠の茶屋で休む話が出てきます。漱石は鳥越峠と野出峠という2つの峠を越えていますが、2つの峠ともに茶屋があったので、実はどちらの茶屋で休んだのかはわかっていません。
有明海や島原半島を一望に
野出峠の茶屋は今は失われていますが、眺めが良いのは、野出峠の方。
漱石が歩いた当時、小天からの峠越えの道は、馬に背負わせたみかんを熊本市新町の市場に出荷していました。
現在、みかん畑が広がる野出峠には、金峰山、有明海や島原半島、雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)を望む展望公園として整備されています。
夏目漱石がこの場所からの景色を詠んだ「天草の後ろに寒き入日かな」という句碑も展望所の突端部分に立っています。
漱石の句にあるように、ここは夕日を眺める絶景の地。
茶屋が再建されているのは、鳥越峠の方で、ともにドライブ途中でも立ち寄ることが可能です。
草枕の舞台となった熊本市島崎(しまさき)にある岳林寺から玉名市小天の前田家別邸まで16kmは「草枕の道」として整備され、ハイキングも可能。
野出峠の茶屋公園 | |
名称 | 野出峠の茶屋公園/のでとうげのちゃやこうえん NoideTouge-no-Chaya Park |
所在地 | 熊本市西区河内町野出 |
関連HP | 熊本市観光ガイド公式ホームページ |
ドライブで | 九州自動車道益城熊本空港ICから約22km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 熊本市観光政策課 TEL:096-328-2393 |
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