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三角西港・石積埠頭

三角西港・石積埠頭

世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」、経済産業省の近代化産業遺産、さらに土木遺産や、重要文化的景観にも選定されるのが熊本県宇城市の三角西港。そのシンボル的な存在が、明治時代の築港が今も残る石積埠頭です。国の重要文化財に指定される石積埠頭は、明治20年6月に竣工。

天草・下浦石工の石積技術が活かされている!

日本で最初の近代的港湾の築港は、遠浅の有明海に臨む熊本県にとってはまさに悲願でした。
しかも三池炭鉱の積出港、上海への輸出などの役割を担って、オランダ人技師ムルデルの計画・設計に基づき、内務省の補助事業として行なわれたもの。

海岸線に対して平行に築かれた埠頭、海に注ぎこむ排水路、排水路上に架かる道路橋はすべて石造で現存(いずれも国の重要文化財に指定)。

全長756mにも及ぶ石積埠頭も天草・下浦石工(現・天草市下浦町)がその技術を生かして築いたもの。
熊本で伝統的に培われた高度な石造技術が反映された埠頭というわけです。

注目は石積埠頭の隅角部は曲線形状。
高度で緻密な石積技術が存分に活かされています。

明治22年には、米、麦、麦粉、石炭、硫黄の特別輸出港に指定。
開港当初には、今は失なわれた木造の浮き桟橋が数ヶ所架かっていました。

三角東港に鉄道が敷かれたことなどから、三角西港は衰退しますが、その衰退が結果として明治の築港を今に伝えるという「発展に取り残された」歴史の皮肉も感じさせてくれます。

三角西港・石積埠頭
名称 三角西港・石積埠頭/みすみにしこう・いしづみふとう
所在地 熊本県宇城市三角町三角浦
関連HP 宇城市公式ホームページ
電車・バスで JR三角駅から徒歩20分
ドライブで 九州自動車道松橋ICから約30km
駐車場 第1駐車場(30台/無料)・第2駐車場(9台/無料)・第3駐車場(7台/無料)・第4駐車場(27台/無料)・来場者用臨時駐車場(27台/無料)
問い合わせ 宇城市まちづくり観光課 TEL:0964-32-1111
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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