三角西港・石積排水路

三角西港・石積排水路

熊本県宇城市にある三角西港は、宮城県の野蒜港、福井県の三国港と並ぶ明治3大築港のひとつで、明治17年から4年の歳月を費やして造られた石積みの港。730mにもおよぶ石積埠頭や石積排水路が築港当時のままに現存し、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成要素のひとつ。

明治時代に造られた石積みの水路が現存

有明海に臨みながら良港を持たなかった熊本県にとって、近代的な築港は悲願だったのです。
山裾から海岸へと流出する石造りの水路は、底も側面も石で造られています。
三角西港を貫通するものと市街を取り巻く環濠の2種類あり総延長は1130m。

工事は、熊本県令・富岡敬明の指示で、オランダ人水理工師・ローウェンホルスト・ムルデル(Anthonie Thomas Lubertus Rouwenhorst Mulder)が設計。
熊本県属・土方平次郎(つちかたへいじろう)の総監督の下、グラバー邸や大浦天主堂を建設した小山秀(こやまひで)率いる天草・下浦石工(現・天草市下浦町の石工/下浦石と呼ばれる石材の産地で「石工の里」)が行なっています。

石積の環濠(水路)が、丘陵地と市街地の境界に設けられ、周辺から流れ込む水は排水路を使って一直線に海に流すという設計。
こうして市街地を水害から守る工夫です。
水路内に設けられた勾配は、潮の干満を利用してが自然に浄化されるようにという配慮から。

三角西港は、そんなオランダ築港技術が日本で成功した唯一の港といわれています。
現存する石積の排水路3ヶ所(西排水路、東排水路、西端排水路)、後方水路は、石積埠頭、4基の道路橋(一之橋、二之橋、三之橋、中之橋)とともに国の重要文化財に指定されています。
「土木学会選奨近代土木遺産」、近代化産業遺産にも認定。

三角西港・石積排水路 DATA

名称 三角西港・石積排水路/みすみにしこう・いしづみはいすいろ
所在地 熊本県宇城市三角町三角浦
関連HP 宇城市公式ホームページ
電車・バスで JR三角駅から徒歩20分
ドライブで 九州自動車道松橋ICから約30km
駐車場 第1駐車場(30台)・第2駐車場(9台)・第3駐車場(7台)・第4駐車場(27台)・来場者用臨時駐車場(27台)/無料
問い合わせ 宇城市まちづくり観光課 TEL:0964-32-1111
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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