鉄道ファン、そして秘境駅愛好家のなかで、関東一の秘境駅との呼び声が高いのが、千葉県夷隅郡大多喜町にあるいすみ鉄道いすみ線・久我原駅(くがはらえき)。1日平均乗車人員も3人程度という無人駅で、駅には公衆トイレもないような状況です。
「首都圏近くにありながら信じられない秘境駅」
夷隅川(いすみがわ)が大きく蛇行し、西側に国道465号、東側に国道297号が通りますが、駅前には何もなく、東に100mほど離れたところに人家がある程度。
北海道の原野にあるローカル駅を思わせるような環境になっています。
ホームに立っても周囲は森と草原で、人工物は鉄道関係以外にはほとんど何も目に入らないという環境(遠くに人家が少し視認できます)。
ネーミングライツで過去には「三育学院大学」という駅名も付けられましたが、三育学院大学大多喜キャンパス(三育学院大学=看護学部を有するミッション系の歴史ある学校)までは東南へ徒歩で30分もかかるので、とても駅近くともいえません。
停車する列車は1時間に1本あるかないかですが、乗降客の姿はまずありません。
「首都圏近くにありながら信じられない秘境駅」として注目を集めてもいますが、国鉄一般色のキハ20(ボックス席)、キハ52(ボックス席+ロングシート)などに乗車すれば旅情も盛り上がります。
いすみ鉄道は、国鉄木原線を受け継いだ第三セクターの鉄道で、昭和63年3月24日から運転を開始。
久我原駅も昭和35年6月20日、国鉄木原線の新駅として開業したもので(鉄道自体は昭和8年8月25日に開業)、当時はまだまだ鉄道輸送が主体だったため、新駅が築かれたのだと推測できます。
東京駅を起点にすると外房線大原駅まで特急「わかしお」を利用し、いすみ鉄道の上総中野行きに乗り換えるのが最短で、それでも2時間半ほどかかりますが、久我原駅だけが旅の目的だと少し物足りないので、日帰り旅行だとしても大多喜などを加えるのがいいでしょう。
関東一の秘境駅、いすみ鉄道・久我原駅へ! | |
名称 | 久我原駅/くがはらえき |
所在地 | 千葉県夷隅郡大多喜町久我原 |
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