京都府京丹後市丹後町宮にある「日本海三大古墳」が築かれた古代の丹後を紹介する丹後市立のミュージアムが丹後古代の里資料館。日本海側で二番目に巨大な前方後円墳・神明山古墳(しんめいやまこふん)の近くに建てられ、神明山古墳の出土品なども収蔵展示されています。
丹後王国の成立から消滅、丹後国誕生までを解説
丹後古代の里資料館のすぐ南側にある神明山古墳は、4世紀末〜5世紀初頭(古墳時代前期)にかけて、環日本海交流を背景に、竹野川河口の湊で大陸や因幡(いなば=現・鳥取県東部)と交易し、丹後一帯を支配した豪族の墓と推測されています。
常設展示は、縄文人の生活(縄文時代)、米つくりのはじまり(弥生時代)、丹後王国の成立前夜、丹後王国の成立、丹後における古墳時代のはじまり、丹後王国の隆盛、丹後王国の衰退、丹後王国の消滅、丹後国の誕生の9コーナーに分け、わかりやすく解説。
出土する遺物も、それぞれのコーナーごとに、石器、土器、勾玉、鏡、古墳から出土する「丹後型円筒埴輪」などを常設展示しています。
また丹後の民俗、鬼退治伝説などをも紹介するコーナーもあり、こちらにも注目を。
『古事記』、『日本書紀』には丹後の記載が多く、古代の丹後には「丹後王国」と呼ばれることもある文化圏があったことがわかります。
『丹後国風土記』が語る羽衣天女、浦嶋子(日本で最も古い浦島太郎伝説)、多くの絵巻物などに記され、広く丹後に伝承される麻呂子親王の鬼退治と七仏薬師信仰(麻呂子親王が像造したという七仏薬師如来への信仰)などが伝承されています。
古代の高床式風の建物の周囲には、「丹後古代の里」として、竪穴式住居や高床式倉庫などを復元し弥生時代の集落を再現しているので、あわせて見学を。
丹後古代の里資料館の周辺には神明山古墳のほか、産土山古墳(うぶすなやまこふん/京丹後市丹後町竹野宮ノ越/古墳時代中期の円墳)、立岩を眺める高台の大成古墳群(京丹後市丹後町竹野大成/6世紀末〜7世紀初めにかけての13基の横穴式石室墳からなる古墳群)があります。
丹後古代の里資料館 | |
名称 | 丹後古代の里資料館/たんごこだいのさとしりょうかん |
所在地 | 京都府京丹後市丹後町宮108 |
関連HP | 京丹後市公式ホームページ |
電車・バスで | 北近畿タンゴ鉄道峰山駅から丹海バス間人行きで45分、丹後町役場前下車、徒歩8分 |
ドライブで | 京都縦貫自動車道京丹後大宮ICから約22km |
駐車場 | 25台/無料 |
問い合わせ | 丹後古代の里資料館 TEL:0772-75-2431/FAX:0772-75-2432 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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