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大徳寺・芳春院

大徳寺・芳春院

京都府京都市北区紫野にある臨済宗大徳寺派の大本山、大徳寺の塔頭(たっちゅう)が芳春院(ほうしゅんいん)。芳春院は、平成14年放送のNHK大河ドラマ『利家とまつ』のヒロイン、前田利家の夫人、松子の法名で、慶長13年(1608年)、松子(芳春院)が玉室宗珀(直指心源禅師)を開祖として建立。

『利家とまつ』のヒロイン、松子が創建

「京の四閣」のひとつ「呑湖閣」

慶長4年(1599年)、利家が死んだことにより松子は出家し、芳春院と号しています。

加賀藩主・前田家の菩提寺で、境内には松子、長男の前田利長、2代藩主となる前田利常(まえだとしつね=利家の四男で、側室・千代保の子)などの前田家霊屋があります。

方丈背後の庭園は、元和3年(1617年)に築かれた飽雲池(ほううんち)を中心とする楼閣山水庭園で、小堀遠州の作と伝えられています。
打月橋で結ばれ池中に建つ二重楼閣建築の「呑湖閣」(どんこかく)は春屋宗園(しゅんおくそうえん=千利休などとも親しかった大徳寺の住持)の昭堂(禅寺で、祖師の像や位牌を安置する堂)で、金閣、銀閣、飛雲閣(西本願寺)とともに「京の四閣」に数えられています。
呑湖とは、比叡山の向こうの琵琶湖を飲むという意味。
「呑湖閣」も庭と同時に建てられていますが、現在の建物は文化元年(1804年)の再建。

慶長5年(1600年)に前田家に対し徳川家康が謀反の嫌疑をかけた際には、まつ(松子)は、自ら江戸城に人質として入城。
前田利長が没した慶長19年(1614年)まで江戸で暮らしているから出家したといってもこの寺では過ごしていません。
年代的には、江戸暮らしの最中に、創建した寺ということに。
その後、まつ(松子)は、元和3年(1617年)、金沢城内で死去しています。

大徳寺・芳春院は例年、春秋に特別公開されています(境内は撮影禁止です)。

大徳寺・芳春院
名称 大徳寺・芳春院/だいとくじ・ほうしゅんいん
所在地 京都府京都市北区紫野大徳寺町55
関連HP 京都市公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から市バスで40分、大徳寺前下車、徒歩2分で南門、さらに徒歩8分。またはJR京都駅から市バスで32分、北大路堀川下車、徒歩8分で南門、さらに徒歩8分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約11km
駐車場 大徳寺駐車場(25台/有料)
問い合わせ 芳春院 TEL:075-492-6010
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

大徳寺

京都屈指の規模を誇る禅寺、臨済宗大徳寺派の大本山が大徳寺。正和4年(1315年)に大燈国師宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)禅師が開創。室町時代には応仁の乱で荒廃しますが、一休宗純(いっきゅうそうじゅん)が堺の豪商らの協力で復興しています。

大徳寺・興臨院

京都府京都市北区紫野にある臨済宗大徳寺派の大本山、大徳寺の塔頭(たっちゅう)が興臨院(こうりんいん)。大永年間(1521年~1528年)に、文人としても名高い能登の守護大名・畠山義総(はたけやまよしふさ)が建立。寺の名は義総の法名、興臨院殿

大徳寺・高桐院

京都府京都市北区紫野にある臨済宗大徳寺派の大本山、大徳寺の塔頭(たっちゅう)のひとつが高桐院(こうとういん)。慶長7年(1602年)頃、千利休七哲の一人、細川忠興(ほそかわただおき)が父・細川幽斎(細川藤孝)の菩提を弔うために創建。方丈南庭

大徳寺・三玄院

京都府京都市北区、臨済宗大徳寺派の大本山・大徳寺の塔頭(たっちゅう)が三玄院(さんげんいん)。大徳寺本坊の西にあり、天正17年(1589年)、石田三成、浅野幸長(あさのよしなが)、森忠政(もりただまさ/森蘭丸の弟)による創建。石田三成、森忠

大徳寺・聚光院

京都府京都市北区紫野(むらさきの)、臨済宗大徳寺派の大本山・大徳寺の塔頭(たっちゅう)が聚光院(じゅこういん)。千利休が開祖・笑嶺宗訢(しょうれいそうきん)のもとに参禅したことから千利休の墓をはじめ、三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)歴

大徳寺・総見院

京都府京都市北区紫野(むらさきの)、臨済宗大徳寺派の大本山・大徳寺の塔頭(たっちゅう)が総見院。天正10年(1582年)、本能寺の変の100日後、大徳寺で信長の大葬礼が執り行なわれましたが、一周忌を前に、信長の菩提を弔うため羽柴秀吉が建立し

大徳寺・孤篷庵

京都府京都市北区紫野(むらさきの)、臨済宗大徳寺派の大本山・大徳寺の塔頭(たっちゅう)が孤篷庵。大徳寺の西端に建つ庵で、庵号の「孤篷」は「一艘の苫舟」の意で、小堀遠州(小堀政一)の号。小堀遠州が江月宗玩(こうげつそうがん=津田宗及の子)を開

 

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