京都府京都市東山区、京都祇園切通しに店を構える天明元(1781年)創業の鯖寿司(さばずし)の老舗が、いづう。鯖寿司は、若狭の浜で獲れたサバに薄塩を施し、鯖街道を通って京都へ運び、三枚に卸して酢に漬け、棒状に握り固めた酢飯の上にのせたもの。かつての鯖街道の歴史を今に伝える京名物です。
祇園にあるお茶屋御用達という鯖寿司の老舗
屋号の「いづう」は、初代いづみや卯兵衛から。
往時には、京都の祝い事の席には、鯖街道で運ばれた山越えの鯖を使い、家庭で鯖寿司を拵え、皆で食する習慣があったのだとか。
そんな伝統を今に伝えるいづうですが、祇園に店を構えるのは、祇園のお茶屋御用達だから。
古伊万里にのった鯖寿司を、京舞を眺めながらいただくという贅沢な世界が、祇園にはあるのです。
昭和45年頃、当時、一流は店の中に食する場を設けないという風潮に背を向け、6代目となる当主が店内で味わえるようにしたのが、「お召し上がり処」としての始まり。
以降、庶民にもあいされる店へとなったのです。
店で使うサバは日本海産の脂がのった真鯖(マサバ)、米は滋賀産の江州米、そして利尻産の上質黒昆布、寿司を包む竹皮は京都嵯峨野産など、素材のひとつひとつを丁寧に吟味しています。
鯖姿寿司、小鯛の雀寿司、甘鯛姿寿司、鯛寿司、焼穴子寿司、鱧姿寿司(夏季限定)、そして太巻き寿司、小巻き寿司、京ちらし寿司、御台所寿司、蒸し寿司(冬季限定)、さらに京寿司盛合せ、お祭寿司(夏季限定)など種類も豊富。
鯖姿寿司、身鯖寿司、小鯛の雀寿司、鯛寿司、甘鯛姿寿司、鱧姿寿司(夏季限定)、焼穴子寿司、太巻き寿司、小巻き寿司は、持ち帰りも可能。
製造直後は意外にあっさりとした味わいで、5時間~8時間で昆布のうま味が移って全体の味が馴染み、製造12時間後~翌日くらいだと、魚、ご飯ともにほどよい食感が生まれ、「早熟れ寿司特有の風味をご堪能戴けます」とのこと。
包み紙に京・祇園ながら富士山と三保の松原が描かれるのは、「日本一の鯖寿司への気概を込め」とのこと。
大丸京都店の地下1階にも支店があります。
いづう | |
名称 | いづう/いづう |
所在地 | 京都府京都市東山区八坂新地清本町367 |
関連HP | いづう公式ホームページ |
電車・バスで | 京阪電鉄祇園四条駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | いづう TEL:075-561-0751/FAX:075-561-0750 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag