ジョン・レノンが滞在した軽井沢「万平ホテル」、お気に入りだったアップルパイは、絶品!

万平ホテル

ビートルズを創設したジョン・レノンは、妻で芸術家のオノ・ヨーコ(小野洋子)とともに音楽活動休止中の1976年〜1979年、小野家の別荘のあった軽井沢で、万平ホテルのなかでもクラシックなアルプス館2階に滞在、カフェテラスではお気に入りのアップルパイを味わっています。

4年間毎年夏、家族で滞在した万平ホテル

万平ホテル
ジョン・レノンが滞在したアルプス館

軽井沢宿の旅籠を、外国人避暑客のために改修したのが始まりという軽井沢らしい歴史を有する万平ホテル。
1902年に本格的な洋館のホテルを新築し、戦前は上海に滞在する軍人や外交官が夏に長期の避暑をするなど、滞在型のホテルとしての歴史を有しています。

本館は「アルプス館」と呼ばれる3代目(1936年築)。
ヨーロッパの山荘を思わせるハーフティンバーの軽やかな外観が、軽井沢の景観の中に美しく映え、
万平通りの木漏れ日の中を抜けると、ホテルのロータリーとともに、この「アルプス館」が目に入る仕組み。
この故郷・リバプールに似たヨーロッパ的な雰囲気を気に入り、定宿にしたのがジョン・レノンだったのです(最初に宿泊したのは1970年です)。

1976年、オノ・ヨーコの母・小野磯子さんからホテルに「私の娘と婿がいきますからよろしく」という電話があり、小野家の親族が来るのだという認識で待っていたところ、なんと、そこに現れたのがジョン・レノン、オノ・ヨーコだったんだとか。
1976年〜1979年と4年間に渡って夏を過ごし、1980年にも予約が入っていましたが、1980年に現役復帰を果たしているため、ジョン・レノンにとって最後の夏となるこの年は、ついに現れませんでした(12月8日にニューヨークの自宅前でファンと名乗る男に射殺されています)。

メインダイニングの浅間山を描いたステンドグラス、「アルプス館」(ジョン・レノンが宿泊したのは128号室)のバスルームの猫足のバスタブなど、クラシックホテルとしての風情をたっぷりと残す万平ホテルですが、それでいて部屋には軽井沢彫の素敵なタンスが置かれる、ベッドルームとリビングスペースを仕切る格子戸など、和洋折衷の雰囲気もあるのがジョン・レノンが気に入った点だと推測できます。

宿帳にはJohn Winston Ono Lennonと本名で記入し、ホテルマンも気さくに「小野さん」と呼んでいたとのこと。

「ロイヤルミルクティー」は、ジョン・レノンが担当の小澤孝道さん(現在は独立し軽井沢で「Bar小澤」を経営)に直接レシピを示して注文したことで始まったという名物メニューで、厳選したアッサムティーを牛乳で煮出した本格仕立て。
ただし、ジョン・レノンのレシピ通りに出すと、チャイみたいなあっさりした味で美味しくないとのことで、正統派の「ロイヤルミルクティー」として提供しているとのこと。

信州産・紅玉をたっぷりと詰め込み、シナモンの風味を効かせたアップルパイも大のお気に入りで、万平ホテルを訪れたなら、ぜひ味わってほしい一品です(しかも値段も案外手頃)。

「万平ホテル」は、2024年に創業130周年を迎えるため、大規模な改修・改築工事を実施。
2024年8月16日に愛宕館など一部を先行してオープン、続いてアルプス館などの営業が始まる予定です。

ジョン・レノンが滞在した軽井沢「万平ホテル」、お気に入りだったアップルパイは、絶品!
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢925
場所 万平ホテル
関連HP 万平ホテル公式ホームページ
電車・バスで JR軽井沢駅からタクシーで5分
ドライブで 上信越自動車道碓氷軽井沢ICから11km、小諸ICから約24km
駐車場 100台/無料
問い合わせ 万平ホテル TEL:0267-42-1234
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ