文化審議会(会長・島谷弘幸氏)は、2024年10月18日(金)に開催された文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、黄檗山萬福寺(おうばくさんまんぷくじ/京都府宇治市)の大雄寶殿、法堂(はっとう)、天王殿を国宝に追加指定することを文部科学大臣に答申、官報に掲載されて正式決定となります。
大雄寶殿・法堂・天王殿の3棟が国宝に
普茶料理でも知られる黄檗山萬福寺。
黄檗宗大本山で、中国僧・隠元隆琦(いんげんりゅうき)が寛文元年(1661年)に開いた寺で、曹洞宗、臨済宗と同じ禅宗の寺。
江戸時代には中国からの渡来僧がほとんどで、黄檗宗独特の節のあるお経などにもその伝統が残されています。
萬福寺の明朝様式の伽藍建築はすでに23棟が国の重要文化財に指定されていますが、そのうちの3棟が国宝に。
寛文8年(1668年)建立の大雄寶殿は、日本の寺院の本堂にあたる場所。
本尊・釈迦牟尼仏像、脇侍に釈迦の十大弟子である阿難(あなん)と迦葉(かしょう)、そして十八羅漢像を安置しています。
寛文2年(1662年)建立の法堂は説法を行なう場所で、内部は須弥壇(しゅみだん)が置かれています。
須弥壇上の扁額「法堂」は隠元隆琦の筆。
寛文8年(1668年)建立の天王殿は明朝様式の伽藍配置で大雄宝殿(本堂)の前に配置。
内部には弥勒菩薩の化身とされる布袋像を安置するなど中国風の雰囲気です。
参詣にあたっては、予約して開祖隠元禅師が中国から伝えた精進料理の普茶料理もぜひ。
黄檗山萬福寺の3棟(大雄寶殿・法堂・天王殿)が国宝に! | |
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