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松江城天守閣が国宝に!

文化庁の文化審議会文化財分科会は、平成27年5月15日(金)、松江城天守(島根県松江市)を新たに国宝に指定するよう文部科学大臣に答申しました。これまで国宝天守は、世界文化遺産登録の姫路城を筆頭に、松本城、犬山城、彦根城の4つ。つまり松江城は5番目の国宝となります。

天守の築かれた年が明らかに

松江城の天守は1611(慶長16)年に完成。国宝指定の答申の決め手は、築城年を記した「祈祷札」(きとうふだ)の再発見です。
実はこの「祈祷札」、昭和12年7月に城戸久氏が調査した際に天守4階にあったと確認以来、ゆくえ知らずになっていました。
「松江城を国宝にする市民の会」(会長・藤岡大拙島根県立大短期大学部名誉教授)が12万8000人分の署名を文化庁に提出するなど国宝へという気運が盛り上がる松江市は、懸賞金500万円をかけて「祈祷札」を必死に捜索。
ついに平成24年5月21日に松江市職員らが松江神社で再発見(松江神社は懸賞金を辞退しています)したものです。
松江市史編纂事業の基礎調査として松江市内寺社史料調査の一環として、所蔵の棟札類を調査していたわけですから、まさに偶然の発見。

発見された祈祷札に記された梵字

祈祷札とは、新築の際の棟札(棟木・梁など建物内部の高所に取り付けた札)の一種で、縦長の板、頭部が平らな平頭型、長方形の板の上部の角を切り落として山形(三角形)にする尖頭型の2タイプがあります。
松江城から見つかった2枚の「祈祷札」は、いずれも杉材の割り板を用いたもので、尖頭型の木札に梵字で祈願文が記されたもの。新築建物を鎮める内容です。
1枚目の「奉讀誦如意珠経長栄処」祈祷札の梵字は「バク(釈迦如来)」を表しています。

2枚目の「奉轉讀大般若経六百部武運長久処」祈祷札の梵字は「チ(ヂ)クマン(般若心経)」あるいは「キリーク(如意輪観音、阿弥陀如来)」を表しています。

祈祷札から何が分かるの?

松江市などによれば、2枚の祈祷札から判明したことは、1611(慶長16)年正月に祈祷が行なわれたこと。
つまり天守はこの日以前に完成していたことになります。
「奉轉讀大般若経六百部武運長久処」の札から祈祷には大山寺(天台宗)が関係していたことも明らかになりました。
さらに松江城を築城した堀尾吉晴は真言宗の高野山奥の院に墓所を設け、さらに松江城の鬼門(北東)には真言宗千手院(松江市石橋町)、裏鬼門(南西)には真言宗報恩寺(松江市玉湯町)を配置していることから、真言宗の信徒とも推測され、「奉讀誦如意珠経長栄処」の札は、真言宗寺院による祈祷札とも想像できます。

証拠がなければ国宝にはならない

実は、日本全国に数ある文化財ですが、確かな証拠がなければ国宝はもちろん、重要文化財などに指定されることはありません。
ましてや国宝です。
松江城天守閣がいつできたのか、確実な証拠がこれまでなかったので国宝への指定がなされなかったというワケなのです。
おさらいとして再確認すれば、国宝5天守は、姫路城(兵庫県姫路市)、彦根城(滋賀県彦根市)、犬山城(愛知県犬山市)、松本城(長野県松本市)と松江城です。

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