松尾芭蕉の故郷、伊賀上野(三重県伊賀市)には「芭蕉五庵」(無名庵・蓑虫庵・東麓庵・西麓庵・瓢竹庵)と呼ばれる芭蕉にゆかりの5ヶ所の草庵がありましたが唯一現存するのが蓑虫庵(みのむしあん)。貞享5年(1688年)、芭蕉の門人である服部土芳(はっとりどほう)が建てたもので、後に些中庵(さちゆうあん)とも呼ばれました。
伊賀上野に唯一残る芭蕉ゆかりの庵
庵を開いて1週間後に『笈の小文』の旅で伊賀上野に帰郷していた芭蕉がここを訪れ、庵開きの祝いに「蓑虫の音を聞きに来(こ)よ草の庵(いお)」の句を贈ったことから、蓑虫庵と呼ばれるようになったもの。
城下町の最南端に位置し閑静な場所だったのです。
服部土芳は蓑虫庵で芭蕉の俳論を体系化した『三冊子』(さんぞうし)を執筆しています。
当時の庵は元禄12年(1699年)に焼失。
現存する建物は、土芳の俳友たちの援助により再興されたもの。
庭には、「古池や蛙飛びこび込む水の音」の句碑「古池塚」、服部土芳の「卒度(そつど)往(ゆき)てわかな摘ばや鶴の傍」の句碑「若菜塚」などもあります。
蓑虫庵 | |
名称 | 蓑虫庵/みのむしあん |
所在地 | 三重県伊賀市西日南町1820 |
関連HP | 伊賀上野観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄上野市駅から徒歩15分、または近鉄茅町駅から徒歩8分 |
ドライブで | 名阪国道上野東ICから約1km |
駐車場 | 14台/有料 |
問い合わせ | 蓑虫庵 TEL:0595-23-8921 |
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