現在は三重県四日市市内となった富田六郷の総氏神で、平安時代編纂の『延喜式神名帳』に記載される古社が鳥出神社(とりでじんじゃ)。日本武尊(やまとたけるのみこと)が能褒野(のぼの)で没したときに、白鳥になって熱田に向かう途中(熱田神宮では白鳥古墳が陵墓としています)、この地で休んだという伝承があります。
日本武尊伝承も伝わる古社で『鯨船まつり』で有名
白鳥が飛び出した地だから鳥出で、富田(とみだ)も鳥出(とりで)の転訛だとしています(米が多くとれる美田と言う説もあります)。
鳥出神社の祭神は日本武尊、事代主神、應神天皇。
現存する本殿は、明治43年、神宮(伊勢神宮)別宮の月読宮(つきよみのみや)を解体して移築したもの。鳥居もかつては神宮のものです。
中世に一帯は神宮に蛤などを献げて漁業権を得る富田御厨(とみだみくりや)として繁栄していました。
桑名の焼き蛤は有名ですが、実はかつて富田村は桑名藩で、桑名名物の焼き蛤は、「富田の焼き蛤」のことだったのです。
ユネスコ無形文化遺産『鯨船行事』
8月14日・15日に齋行される『鯨船行事』は、ユネスコ無形文化遺産、国の無形民俗文化財。
4艘の鯨船山車(神徳丸、神社丸 、感応丸、権現丸)が町を練り歩きます。
鯨船は、勇壮な捕鯨の姿を、豪華な船山車とハリボテの鯨を使い陸上で現したもの。
鳥出神社 | |
名称 | 鳥出神社/とりでじんじゃ |
所在地 | 三重県四日市市富田2-16-4 |
関連HP | 四日市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR富田駅から徒歩8分 |
ドライブで | 伊勢湾岸自動車道みえ川越ICから約5.1km。または、東名阪自動車道四日市東ICから約6.2km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 鳥出神社 TEL:059-365-3574 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag