宮城県大崎市鳴子温泉の川渡温泉(かわたびおんせん)にある共同湯が川渡温泉共同浴場。江合川(荒雄川)そばにあるのが川渡温泉のシンボルともなる川渡温泉浴場。建物は天井が高い吹き抜けの湯屋建築で、浴室はシンプルな造り。地元の人に愛される昔ながらの共同浴場です。
湯船の温泉は、うぐいす色に!
川渡温泉は、平安時代初期に編纂された勅撰史書『続日本紀』(しょくにほんぎ)にも記述が残る鳴子温泉郷最古の湯。
川渡大橋を中心とした小さな温泉地で、風情のある12軒の宿が並んでいます。
昔から「脚気川渡」(かっけかわたび)といわれるほど脚気に特効があるとされ、その評判は京まで伝わったほどとか。
脚気は、ビタミンB1が欠乏して起きる病気で、症状としては全身の倦怠感、食欲不振、手足のしびれ、むくみなど(明治時代にも大流行し、海軍は食事の改善で克服しましたが、陸軍は軍医の森鴎外の反対で、食事の改善をしなかったため、多くの死者を出しているのです)。
「脚気川渡」といわれたのは、川渡温泉の湯で倦怠感、食欲不振、手足のしびれ、むくみなどが改善されたのだと推測できます。
源泉は自家源泉(川渡支所前源泉)で、消毒なしの源泉かけ流しで使われています。
泉質は含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)で、脚気のほか高血圧、火傷などが適応症になっています。
入浴料は、料金箱に入れるシステムなので、小銭を用意を。
湯温は熱めなので、何度もかけ湯をしてから入浴する必要があります。
湯口では透明な温泉も湯船で空気に触れて酸化すると、不思議なうぐいす色に。
川渡温泉共同浴場 | |
名称 | 川渡温泉共同浴場/かわたびおんせんきょうどうよくじょう |
所在地 | 宮城県大崎市鳴子温泉川渡25-59 |
電車・バスで | JR川渡温泉駅からタクシーで5分 |
ドライブで | 東北自動車道古川ICから約24km |
駐車場 | 大崎市鳴子総合支所川渡出張所駐車場(5台/無料) |
問い合わせ | 川渡温泉浴場管理組合 TEL:0229-84-7410 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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