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日本最高峰の富士山、多くの登山者が三角点を目指して、最高点を見逃している!

日本最高峰の富士山ですが、「最高所に立ちたい」というピークハンターを含め、多くの人が目指すのが、富士山頂の三角点。二等三角点「富士山」は、標高3775.63m。富士山の標高3776mは、この二等三角点を四捨五入したものだと思い込み、そこを踏んで済ましてしまうと、実は最高点を見逃したことに!

電子基準点の標高は、なんと3777.5m

二等三角点「富士山」、よく見ると北側の岩の方が高い!

よほどの地図好きでないと知らないのですが、二等三角点「富士山」は「日本の最高所三角点」ではあるのですが、「日本の最高所」ではありません。
国土地理院が確認した最高所地点(平成3年の測量成果)は、その三角点の北側にある岩の頂で、標高3776.24m。
二等三角点の「富士山」は平成5年の計測で66cm低くなり、標高3775.63mです。

つまりは61cmほど最高点の方が勝っていて、この岩の頂が最高峰ということになったのです。
岩の頂に三角点を設置できなかったので、すこしズラして三角点を設置、最高点は測定点ということになっているのです。

さらに国土地理院は、平成14年9月12日に初めて電子基準点「富士山」を富士山頂に設置。
電子基準点のピラー(柱の部分)は3mほどあり、アンテナ底面が電子基準点の標高となりますが、その標高はなんと、標高3777.5m。
「富士山の標高は3776m」を覆すことになりますが、国土地理院によれば「これにより一般に知られている富士山の標高3776mを変更することはありません」とのこと。
なぜかといえば、電子基準点のピラーで少し嵩上げしているからで、やはり測定点の標高3776.24mが事実上の最高点なのです。

国土地理院は、「山の最高地点は、山体及び山体の一部(岩石を含む)から成るもの」と定義づけ、「富士山には、二等三角点『富士山』が設置されておりますが、その北側の岩石の方が高く、そこが最高地点となっています」と解説し、さらに「三角点と最高地点の高さの差は、61cmでした」と補足しています。

富士山頂には三角点(3775.63m)、測定点(3776.24m)、電子基準点(3777.5m)が多くの人は三角点に到達して満足し、さらに高い地面の測定点を見逃しているので、せっかく富士山・剣ヶ峰に登頂したなら、ぜひキョロキョロして、真の最高点の確認を。

明治20年に富士山用・剣ヶ峰の標高は、白山岳から平板測量で標高3778mとなっていますが、その場所は、この測定点(3776.24m)なので、意外に正確だったことがよくわかります。

富士山頂に設置される電子基準点
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