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元興寺極楽坊

元興寺極楽坊

奈良県奈良市にある元興寺(がんごうじ)はかつて南都七大寺として栄えた寺。蘇我馬子(そがのうまこ)が飛鳥(あすか)に建立した日本最古の本格的仏教寺院・法興寺(現・飛鳥寺)が平城京遷都に際して平城京(奈良)に移転し、元興寺となったもの。法興寺の最後まで残存した僧房の遺構が極楽坊で、世界文化遺産の構成資産。

本堂、禅室は国宝!

国宝の本堂

奈良時代には南都七大寺(東大寺、西大寺、法隆寺、薬師寺、大安寺、興福寺、元興寺)のひとつとして寺勢を極めましたが、平安時代半ばから衰え、中世以来には庶民の信仰を集める寺となりました。
猿沢池の南、奈良町(ならまち)と通称される地区までの大部分は、実は元興寺の境内だった地。

真言律宗の寺、極楽坊は元興寺僧坊の一部で、平安時代後期の末法思想を背景に、浄土教(浄土思想=阿弥陀仏の極楽浄土に往生し成仏することを説く教え)の広まりとともに、『阿弥陀浄土図(智光曼荼羅)』が信仰を集め、極楽院(現・極楽坊)が中心的な存在となり、 鎌倉時代に極楽院と禅室に分かれています。
宝徳3年(1451年)の土一揆で、金堂や小塔院などを焼失していますが、極楽坊だけは焼失を免れ、本堂、禅室(僧房を鎌倉時代に改築)が国宝になっています。
東大寺西南院の門を中世末期に移築した東門は、国の重要文化財。

注目は屋根瓦で、現在も飛鳥時代の瓦が使用されています。
瓦は焼成の温度によって色が違い、赤が飛鳥時代、白が奈良時代のものと推察されています。
元興寺は「古都奈良の文化財」として世界遺産の登録。

ちなみに、「元興」は、日本で最初に仏法が興隆した寺の意です。

国宝の禅室
元興寺極楽坊
名称 元興寺極楽坊/がんごうじごくらくぼう
所在地 奈良県奈良市中院町11
関連HP 元興寺公式ホームページ
電車・バスで JR奈良駅から徒歩20分。または近鉄奈良線奈良駅から徒歩10分
ドライブで 京奈和自動車道木津ICから約7km
駐車場 東門駐車場(12台/無料)
問い合わせ 元興寺 TEL:0742-23-1377/FAX:0742-23-1378
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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