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岩屋山古墳

岩屋山古墳

奈良県高市郡明日香村にある国の史跡に指定される古墳時代終末期(7世紀前半)の古墳が、岩屋山古墳。岩屋山の名の通り、巨石を使用した横穴式石室が露出しています。墳丘は西側が大きく破壊されていますが、方墳、あるいは八角墳だったと推測されています。

「岩屋山式」と称される精美な石室を見学

明治初年のお雇い外国人で、日本考古学の父とも呼ばれるウイリアム・ゴーランド(William Gowland=「日本アルプス」の命名者)は、岩屋山古墳の石室を調査し、「舌を巻くほど見事な仕上げと石を完璧に組み合わせてある点で日本中のどれ一つとして及ばない」(『日本のドルメンと埋葬墳』)と記しています。

埋葬施設は、昭和53年に行なわれた橿原考古学研究所の調査で、石英閃緑岩(飛鳥石)の切石を用いた南に開口する両袖式横穴式石室であることが判明、墳丘は1辺40m、高さ12mの2段築成の方墳だとしています。

埋葬施設に関しては、ムネサカ古墳1号墳(桜井市粟原)の石室と同じ設計図(規格)であることから、関係が注目されています。
石室内からは、土師器(はじき)、須恵器、瓦器、陶磁器、古銭などが出土し、7世紀前半頃の築造だと推測されています。
埋葬者に関しては、天智6年(667年)に越智岡上陵に葬られたとされる斉明天皇とする説もありますが、築造年より少し時代が後ろにもなり、定かでありません。
築年代から言えば、皇極天皇2年(643年)に没した桜井皇子(欽明天皇の皇子)の王女の吉備姫王(きびひめのおおきみ)の陵墓という可能性も。

岩屋山古墳
名称 岩屋山古墳/いわややまこふん
所在地 奈良県高市郡明日香村越41
関連HP 明日香村公式ホームページ
電車・バスで 近鉄吉野線飛鳥駅から徒歩3分
ドライブで 京奈和自動車道御所ICから約5km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 明日香村文化財課 TEL:0744-54-5600
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

ムネサカ古墳(1号墳)

奈良県桜井市粟原(おおばら)にあるムネサカ古墳群の1基で、奈良県の史跡に指定されるのが、ムネサカ古墳(1号墳)。尾根の先端部に築造された直径45m、高さ8mという大型の円墳で、墳丘は2段築成。埋葬施設は両袖式の横穴式石室が設けられています。

 

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