奈良県葛城市にある行基の道場をルーツとする古刹で、中将姫ゆかりの『當麻曼陀羅』(たいままんだら)を本尊とする真言宗・浄土宗二宗の寺が、當麻寺。本堂の曼荼羅堂(まんだらどう)は、国宝。當麻寺のなかで最大の建物で、本尊の當麻曼陀羅が祀られています。
本尊の當麻曼陀羅が祀る本堂(曼陀羅堂)は、国宝
本堂(曼陀羅堂)は、平安時代後期の永暦2年(1161年)に完成したことが棟木の墨書より判明、国宝に指定されています。
内部は逗子を安置する内陣(部材の一部には奈良時代のものがあり、古材を利用して平安時代初期に建てられた建物を内陣として再生)と、平安後期に付け足された外陣(げじん)に分かれ、本瓦葺き、寄棟造り。
内陣では當麻曼陀羅の写本である「文亀本」(国の重要文化財)や天平時代制作の曼陀羅厨子(国宝)、来迎阿弥陀如来立像などが長さ9m、4.5mという国内最大級の国宝・須弥壇(しゅみだん)に置かれています。
この須弥壇は、源の文字が刻まれていますが、鎌倉時代に源頼朝から寄進されたもの。
十一面観音菩薩立像(重要文化財)、弘法大師三尊張壁、役行者・前鬼・後鬼像、中将姫座像二十九歳像など見どころも多数あり、必見の価値があります。
本堂(曼陀羅堂)の入口が東側にあるのは、平安時代の浄土信仰の隆盛を受け、阿弥陀如来は西方の極楽浄土にいるとする浄土思想に基き、西を向いて拝むように設計されているため。
當麻寺の中心に残る伽藍堂塔のうち、曼荼羅堂(本堂)、鎌倉時代の再建の金堂(国の重要文化財/根本本尊・弥勒仏や独特の威厳を持つ四天王などの白鳳仏を拝観)、鎌倉時代再建の講堂(国の重要文化財/平安時代から鎌倉時代の仏像群を祀る堂)の3ヶ所が公開され、拝観料は3つの堂に共通(本堂で拝観受付)。
當麻寺・本堂(曼陀羅堂) | |
名称 | 當麻寺・本堂(曼陀羅堂)/たいまでら・ほんどう(まんだらどう) |
所在地 | 奈良県葛城市當麻1236 |
関連HP | 當麻寺公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄南大阪線当麻寺駅から徒歩15分 |
ドライブで | 西名阪自動車道柏原ICから約7.6km |
駐車場 | 市営當麻町観光駐車場(20台/有料) |
問い合わせ | 當麻寺 TEL:0745-48-2001 |
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