奈良県吉野郡天川村洞川、奈良県道21号(大峯山公園線)、山上川沿いにある湧水が、ごろごろ水。大峯山系の清冽な伏流水が湧き出す地で、洞川湧水群(どろがわゆうすいぐん)として、環境省の名水百選(昭和の名水百選)にも選定。ごろごろ水のほか、神泉洞(石灰岩洞窟)、泉の森があります。
カルスト地形の洞窟を流れる水がゴロゴロと音を立てる
あまり知られていませんが、一帯はカルスト地形(石灰岩地帯)で、地下浸透して浸食した水路を流れる水がゴロゴロと音をたてて流れることがその名の由来です。
ゴロゴロという轟音は、地下の洞窟に流れが反響するためと推測されています。
神泉洞の洞内から湧く水にかんしてもどこに流れているのか不明で、神秘の流れを生む泉ということで、神泉洞という名が生まれ、天川村では信仰の対象にもなっています。
洞川の鬼門(北東)に位置する泉の森は樹齢300年を超える御神木が生育する森で、洞川湧水群のひとつとなる水が森の奥の洞窟から湧き出しています。
豊富な水は、ブナの原生林、植林された吉野杉などが涵養し、石灰岩質の大地の地下を浸透しています。
天川村には大小30もの鍾乳洞がありますが、ごろごろ水の近くにも五代松鍾乳洞があり、やはり大量の水が流れています。
冷涼な地区にあるため、水温も10度〜12度と低く、夏は涼しく感じられます。
炭酸カルシウムが豊富に含まれ、硬度は64mg/l〜81mg/lで、軟水。
pH7.7でほぼ中性です。
洞川財産区(特別地方公共団体)が管理し、聖なる地としてもその環境が保全されています。
ごろごろ水には、ごろごろ水採水場、ごろごろ茶屋も整備され、茶屋ではごろごろ水を使ったコーヒー、わらび餅を味わうことができます(茶屋の敷地内に駐車場と採水場があります/駐車場利用は施設協力金が必要)。
洞川温泉からごろごろ水へは徒歩だと30分ほど必要。
泉の森へはさらに徒歩10分。
洞川湧水群は、修験者(しゅげんじゃ)や山で暮らす人々ののどを潤してきた湧水ということで、日本遺産「吉野」の構成文化財にもなっています。
ごろごろ水(洞川湧水群) | |
名称 | ごろごろ水(洞川湧水群)/ごろごろみず(どろがわゆうすいぐん) |
所在地 | 奈良県吉野郡天川村洞川 |
関連HP | 天川村公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄吉野線下市口駅から奈良交通バス洞川温泉行きで洞川温泉下車、徒歩25分 |
ドライブで | 西名阪自動車道郡山ICから約57km |
駐車場 | あり/有料 |
問い合わせ | ごろごろ茶屋 TEL:0747-64-0188 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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