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石原岳森林公園(石原岳堡塁)

石原岳森林公園(石原岳堡塁)

長崎県西彼杵郡西海町、明治時代、佐世保軍港を防備するため設置された石原岳堡塁(いしはらだけほうるい)一帯を整備したのが石原岳森林公園。佐世保湾の湾口に南から突き出した半島先端部、標高80mほどの高台が石原岳で、標高70mほどの場所に石原岳堡塁が築かれています。

佐世保湾の湾口に臨む高台に、堡塁(砲台)跡が!

国道202号の西海市立西海北小学校から北に分ける車道に入れば(船番所→石原岳公園→の表示あり)、道沿い左手に土塁が見え、石原岳森林公園の看板と入口があります。

石原岳堡塁は、ロシア艦隊の襲来に備え、湾口守備用の砲台群(佐世保要塞)の側面防御のために設置された陸戦用の堡塁で、明治32年12月に竣工。
もし、ロシア軍がこの高台を制圧、榴弾砲(りゅうだんほう)を備えたら、軍都・佐世保は危険にさらされることになるという軍事的な要衝だったのです。

日露戦争の海戦でバルチック艦隊を撃破したため、実戦では使われていません。

佐世保軍港の防禦計画の検討は、当初は清国艦隊迎撃を想定していましたが、日清戦争の勝利で、ロシア艦隊が脅威の対象となったのです。
佐世保要塞は、明治30年9月、高後崎砲台、面高堡塁が着工したのを皮切りに、同年10月に石原岳堡塁を着工、さらに明治31年に小首堡塁、丸出山堡塁を着工、明治32年牽牛崎堡塁着工、明治33年には前岳堡塁着工、佐世保要塞司令部を設置しています。

石原岳堡塁に設置されたのは、クルップル式10センチカノン砲(加農砲)6門、鋼製9センチ臼砲(きゅうほう)4門で、砲座数は7基でした。

日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」には丸出山堡塁砲台跡・観測所跡、小首砲台跡・地区司令所跡、高後崎砲台跡など非公開施設を含め、佐世保要塞の関連遺構が構成文化財に含まれていますが、佐世保市内のみなので、西海市の石原岳堡塁は含まれていません。
しかし、石原岳堡塁は、初期に着工されたことからもわかるように、佐世保湾口を守備する重要な堡塁(砲台)で、よく形状を留めており、見学にも最適です。
散策路や炊事棟も整備され、キャンプも可能(キャンプは要予約、有料)。

画像協力/(一社)長崎県観光連盟

石原岳森林公園(石原岳堡塁)
名称 石原岳森林公園(石原岳堡塁)/いしはらだけしんりんこうえん(いしはらだけほうるい)
所在地 長崎市西海市西海町横瀬郷532-1
関連HP 西海市公式ホームページ
ドライブで 西九州自動車道(武雄佐世保道路)佐世保大塔ICから約25km
駐車場 石原岳森林公園駐車場を利用
問い合わせ 西海市商工観光物産課 TEL:0959-37-0064
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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