新宿〜小田原を59分で走る「スーパーはこね5号」運転開始!

小田急ロマンスカー「スーパーはこね」

まさに「小田原に急いで行く」のが小田急電鉄。大正12年5月1日に設立した当時の社名も小田原急行鉄道。いかに東京・新宿と小田原を短時間で結ぶかが課題で、1時間を切ることが宿願でした。小田急は2026年3月14日にダイヤ改正を実施。それで誕生の「スーパーはこね5号」が、59分で走り切ります。

新宿〜小田原59分は、小田急線の歴代最速列車

小田急ロマンスカー「スーパーはこね」

2026年3月14日のダイヤ改正では、特急ロマンスカーの増発や長編成化、接続改善を行ない利便性の向上を図るとしていますが、土休日ダイヤで運転している「スーパーはこね」のうち、「スーパーはこね5号」は、新宿9:00発、小田原9:59着で、新宿〜小田原を59分で結び、1時間を切る列車が復活します。

誕生ではなく、復活なのは2018年の複々線化工事完成で小田急宿願の1時間切りを達成していましたが、久野川橋梁架け替え工事で、再び1時間超えとなり、2年ぶりの59分実現ということになります。

小田急ロマンスカーは、もともと国鉄技術研究所の協力も得て「画期的な軽量高性能新特急車」として開発された車両で、昭和32年に登場の3000形SE車が初代。
高速車両の研究を進めていた国鉄との共同開発で、当時国鉄では航空機の技術を導入した鉄道の高速化を研究していたのです。

東京〜小田原は、国鉄と小田急はライバル関係にあり、国鉄の「湘南電車」(80系電車)の導入に小田急が反対するなど、必ずしも関係はよくありませんでした。
そんななか、高速化で歩調をあわせて誕生したのが3000形SE車。
小田急線内での高速試験では127km/hの速度を記録、東海道線内の試験運転(三島〜沼津)では当時の狭軌世界最高速度となる145km/hを達成、その技術は東海道新幹線0系へと繋がっているのです。

そんな車両の高速化がありましたが、普通、準急、急行などが走る小田急線では、退避する駅の関係で、スピードアップには限界があり、宿願の1時間切りは、複々線化の完成を待つことになったのです。

東京〜小田原は「ひかり」、「こだま」で33分ですが、指定席なら3810円必要。
小田急ロマンスカーは1910円と半額程度なので、利用価値は大なのです。

新宿〜小田原を59分で走る「スーパーはこね5号」運転開始!
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