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三井寺・観音堂

大津市にある三井寺(園城寺)の観音堂は西国三十三所観音霊場の第14番札所として、信仰を集めています。本尊の如意輪観音坐像は、衆生に財宝を与え、煩悩を破る仏様。平安時代作と伝えられ33年ごとに開扉される秘仏で国の重要文化財になっています。

西国三十三所観音霊場の第14番札所

西国三十三所観音霊場の目的である観音信仰は、この如意輪観音(秘仏)に由来。
円珍(智証大師)の自刻と伝わる如意輪観音(秘仏)は、寺伝では1072(延久4)年、後三条天皇の病気平癒を祈願して建立したものとか。
鎌倉時代の『園城寺境内古図』を見ると、観音堂は長等山山頂近くの華ノ谷にあったことがわかります。
聖願寺とも正法寺ともいわれる寺に安置され、女人禁制だったため、これでは衆生にご利益がないということで、1481(文明13)年に三井寺の僧により現在地に移されました。

琵琶湖を眺望する境内には、観音堂を中心に百体堂、観月舞台、絵馬堂、世継地蔵堂などの諸堂が並んでいます。
現存する観音堂は1686(貞享3)年に火災で消失後、1689(元禄2)年に再建されたもの。
礼堂・合の間・正堂からなり、内部には多くの絵馬が奉納されています。

観音堂の前立本尊(観音堂内陣諸尊特別拝観時のみ公開)

『観音霊験記 西国順礼』 大津町杉女

平安時代に始まった「西国三十三所観音霊場」の信仰は、安政5年〜6年(1858年〜1859年)に刷られた広重二代・豊国三代による『観音霊験記 西国順礼』シリーズの「拾四番近江三井寺 大津町杉女」で大ブレイク。

杉女(すぎじょ)は大津町のとある商家に勤める下女。
杉女は、幼い頃から観音を深く信仰し、雨の日も、風の日も、毎月三井寺にあるすべての観音に参詣していました。
商家の主人や働く下人たちはそれをあざ笑っていましたが、そんな折に、大津では疫病が流行。
多くの人が床に伏したのに、杉女は疫病にかからなかったし、さらには薪を下ろす際に転落した時にも怪我一つせず、懐から如意輪観音の尊像が出てくるという奇跡も。
それが世間に知れ渡り、善男善女が三井寺へと参詣するようになったとのこと。

『観音霊験記 西国順礼』「拾四番近江三井寺 大津町杉女」

西国三十三所霊場間の距離・時間

13番・石光山石山寺(滋賀県大津市石山寺1-1-1) — (10km/30分) — 14番・長等山三井寺/園城寺(滋賀県大津市園城寺町246) — (14km/40分) — 15番・新那智山今熊野観音寺/観音寺(京都市東山区泉涌寺山内町32)
※距離と時間はルートや交通状況により変動するため、およその目安です

三井寺・観音堂
名称三井寺・観音堂/みいでら・かんのんどう
所在地滋賀県大津市園城寺町246
関連HP三井寺公式ホームページ
電車・バスで京阪石山坂本線三井寺駅から徒歩12分
ドライブで名神高速道路大津ICから約3.5km
駐車場園城寺駐車場(350台/有料)
問い合わせ三井寺(園城寺) TEL:077-522-2238
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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三井寺

天台寺門宗の総本山で、長等山中腹に広大な敷地を有する名刹、三井寺(みいでら)。正式名は長等山園城寺(ながらさんおんじょうじ)といい、近江八景の一つ「三井の晩鐘」でも有名。奈良時代、壬申の乱に敗れた大友皇子の霊を弔うために創建された古刹で、大

 

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