羽柴秀吉が長浜城主だった時に生まれた初の実子との伝承がある羽柴秀勝(石松丸)の菩提寺と伝わる、滋賀県長浜市にある寺が妙法寺。羽柴秀勝は文献にもほとんど登場せず、実在が疑問視されてきましたが平成14年、長浜市の調査で戦国時代に造られたと推測される石囲いの埋葬施設が発掘され、ほぼ実証されています。
秀吉・長浜城主時代に生まれ夭逝した羽柴秀勝菩提寺
埋葬地は、羽柴秀勝のものとされる「天正四年十月十四日」の銘入りの供養塔横。
室町時代の大名が埋葬された様式の「石囲い箱棺墓」が出土、当時の長浜近辺で、大名クラスの埋葬者の可能性があるのは羽柴秀勝しかないというのが秀勝の墓と特定された理由です。
北政所(寧々)との間に子供はなく、側室・南殿との間に秀勝と女子が産まれましたが、秀勝は天正4年(1576年)10月、5歳で夭逝し、南殿は竹生島の宝巌寺で出家しています。
羽柴秀勝が夭逝し、秀吉は妙法寺に菩提を弔うよう30石を寄進したと記される朱印状が同寺に残されています(寺伝では早世した「朝覚」の菩提を弔うために寄進されたと伝えています)。
羽柴秀勝の法名は「本光院朝覚居士」で、同名の位牌は徳勝寺にもあります(徳勝寺の前身・医王寺にも30石の寄進があったとされています)。
また、宝厳寺の『竹生島奉加帳』に「御内方」(正室の寧々)、「大方殿」(母・仲)に続いて「石松丸」、「南殿」の名があり、それらから羽柴秀勝(石松丸)の実在が裏付けられるのです。
妙法寺 | |
名称 | 妙法寺/みょうほうじ |
所在地 | 滋賀県長浜市大宮町2-9 |
関連HP | 長浜・米原を楽しむ観光情報サイト |
電車・バスで | JR北陸本線長浜駅から徒歩7分 |
ドライブで | 北陸自動車道長浜ICから約3.8km |
駐車場 | 市営お旅駐車場(34台/有料) |
問い合わせ | 妙法寺 TEL:0749-53-4185/FAX:0749-53-4185 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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