滋賀県米原市梅ヶ原、滋賀県内唯一の新幹線停車駅である米原駅近くの鉄道総合技術研究所風洞技術センターに併設されるのが、新幹線高速試験車両保存場。特別公開日以外は、フェンスの外側からの見学となりますが、日本最高速度443㎞/hを誇る300X、WIN350、STAR21という新幹線高速試験車両が保存されています。
JR東海、JR西日本、JR東日本の新幹線試験車を保存
鉄道の高速化に伴い、高速走行時に車両から発生する空力騒音や空気抵抗の低減が重要となったことから、鉄道総合技術研究所風洞技術センターに世界のトップクラスである低騒音性能(75dB-時速300キロ時点)と高い風速性能(最大時速400キロ)を備えた大型低騒音風洞を設置、空力騒音、空力特性のデータ収集が行なわれています。
新幹線などの鉄道車両はもちろん、自動車、さらには建造物などにも利用され、エネルギーや環境問題への対応に貢献しています。
保存されるのはリニアモーターカーを除く鉄道では日本最速の最高443.0km/hを記録した300X(新幹線955形電車)、JR西日本が開発したWIN350(新幹線500系電車900番台)、JR東日本のSTAR21(新幹線952形電車)です。
JR東海が開発した300Xは、もともと営業運転に供することは当初から考えられていない、純然たる試験車(JR東海では唯一)で、レール・車輪方式(普通鉄道)の限界ともいえる性能を引き出す高速鉄道の開発のために製造された車両です。
平成8年7月26日、東海道新幹線米原駅〜京都駅間で日本国内最速記録(リニアを除く)の443㎞/hを達成しています。
JR西日本のWIN350は、最高速度350km/hでの営業運転に必要なデータを収集するために開発された6両編成の高速試験電車で、その愛称は、West Japan Railway’s Innovation for the operation at 350km/hの略です。
JR東日本のSTAR21は、Superior Train for Advanced Railway toward the 21st centuryの略で、次世代車両製造時のデータ収集のため、車体には3種類の車体構造が試されています。
また、制御装置はJR東日本の新幹線電車としては初のVVVFインバータ制御を採用し、平成5年12月21日、上越新幹線越後湯沢駅〜新潟駅間の燕三条駅付近で最高速度425km/hを達成しています。
新幹線高速試験車両保存場は、例年10月上旬の日曜日に一般公開されていますが、それ以外はフェンス越しの見学となります。
保存車両は屋外展示なので、フェンス越しでも300Xなどの勇姿を眺めることができます。
新幹線高速試験車両保存場 | |
名称 | 新幹線高速試験車両保存場/しんかんせんこうそくしけんじょうしゃりょうほぞんば |
所在地 | 滋賀県米原市梅ヶ原 |
関連HP | 米原市公式ホームページ |
電車・バスで | JR米原駅から徒歩5分 |
ドライブで | 北陸自動車道米原ICから約5km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 米原市シティセールス課 TEL:0749-53-5140/FAX:0749-53-5139 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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