途中駅の停車時分を加えた運転時間が表定速度。東日本最速の私鉄特急は、京成上野〜成田空港間、64.1kmを43分で走り抜くスカイライナーで、表定速度は89km。東日本ではJRの特急「ひたち」、特急「あずさ」に次ぐ表定速度で、私鉄の特急としては近鉄の名阪特急「ひのとり」に次ぐ速さです。
160km/h走行は、在来線と私鉄では日本で唯一の存在
京成電鉄では「日暮里〜成田空港を最速36分で結ぶ」、「早朝から深夜まで運行」をPRしています。
成田スカイアクセス線を経由し、在来線最速の時速160km/hで走行。
日暮里〜成田空港(62.0km)だけなら表定速度103kmということになり、その速さを実体験できます。
一部の列車は青砥、新鎌ヶ谷に停車するので、日暮里〜成田空港ノンストップの列車を選ぶのが決め手。
成田スカイアクセス線は、北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道・成田高速鉄道アクセス・成田空港高速鉄道が線路を保有、京成電鉄が旅客運送を担うという上下分離式の鉄道で、もともとは印旛日本医大駅まで通じていた北総鉄道北総線をさらに東の成田空港まで延伸した空港アクセス路線です。
同じルートを走るアクセス特急(特急券は不要ですが、通常の通勤電車)は、京成上野〜成田空港を1時間10分程度で結んでいるので、43分というスカイライナーの速さがよくわかります。
現在使用されている車両は、AE形(2代目)で、京成本線は最高時速110km/hで走行、北総鉄道の区間は最高時速130km/h、印旛日本医大~成田空港では最高時速160km/hで、スカイライナーがトップスピードの160km/hとなるのは、印旛日本医大〜成田空港間のみです。
先頭・最後尾の台車には乗り心地を向上させるため横揺れを抑えるフルアクティブサスペンションを装備している点にも注目です。
京成上野〜京成高砂は曲線や踏切が多く、スピードの出せない区間で、高速運転区間は高架になっています。
その最高速度の区間は信号方式も6現示6灯式信号機(高速走行に対応するため「高速進行」の際には緑色灯を2個点灯させる信号方式)で、高速運転時でも見えやすい信号機となっています(「6現示6灯式信号機」の導入は、国内初)。
かつては北越急行線の特急「はくたか」が160km/h走行でしたが、北陸新幹線の開業で廃止され、目下国内で160km/h走行で走る列車は、新幹線を除くと「スカイライナー」だけとなっています。
東日本最速(表定速度)の私鉄特急は、私鉄・JR在来線最速の160km/hで走行の「スカイライナー」 | |
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