佐賀県唐津市にある豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に築かれた名護屋城。上杉景勝の陣跡にぴたりと寄り添うかのように残されているのが、直江兼続陣跡(なおえかねつぐじんあと)です。その縄張りなどから、景勝の家臣である直江兼続の陣屋も130m×150mという大名並みに大きかったことが判明しています。
大名並みに立派だったの直江兼続の陣
直江兼続の陣跡は私有地のため内部は見学できませんが、「歴史探訪の道」の案内板近くから遠望するか、海側からの遠望することができます。
直江兼続の陣跡がいちばんよくわかるのは、陣屋の南に位置する米納戸(ヨノド)浦という集落。
湾内にある小さな岬の丘陵地を利用した作りで海に面しており、陣からすぐの入江からも、直接船を漕ぎ出すことができたのではないか、と想像できます。
兼続の陣跡に残る石垣の隅角部には、高さ5mを越える高垣が施されています。
これは諸将の陣跡のなかでは、もっとも良好な状態で現存しているということで、非常に貴重な存在。
佐賀県立名護屋城博物館の学芸員によれば、石垣は石を割った面が出ていないので、近世前のものということがわかり、石垣の積み方も、この時代の特徴がよく表れた布積み(隅角部は算木積み)とのこと。
直江兼続陣は入江からすぐの場所に位置しており、石の浸食具合をみると、海の石を用いた可能性が大なのです。
名護屋城・直江兼続陣跡 | |
名称 | 名護屋城・直江兼続陣跡/なごやじょう・なおえかねつぐじんあと |
所在地 | 佐賀県唐津市鎮西町名護屋 |
関連HP | 肥前名護屋城歴史ツーリズム協議会公式ホームページ |
ドライブで | 厳木多久道路牧瀬ICから約40km。または、九州自動車道福岡ICから約90km |
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