静岡県静岡市清水区、エスパルス通り、清水港日の出ふ頭近くに建つ、船と港の博物館がフェルケール博物館。かつて日本の四大港として栄えてきた清水港の歴史、海事資料をはじめ、港湾荷役の道具や船舶関連品などを、テーマごとに詳しく展示解説しています。
日本の四大港として栄えた清水港の歴史を学ぶ
常設展示室では、清水港の歴史、港湾の仕事、和船の3つの展示室で、清水港の歴史を詳しく解説しています。
近代以降の清水港は、明治9年、東京〜清水の定期航路の開設に始まり、お茶を海外に直接輸出することを最大の目的として、明治30年に清水横浜税関支署が設置され、明治32年8月4日に開港。
明治37年にはマンダリンオレンジ200箱をアメリカに、明治39年には、緑茶515ポンドを日本郵船「神奈川丸」で米国・シアトルに初めて輸出し、明治43年には緑茶の輸出量が横浜港を超すまでに発展し、横浜、長崎、神戸とともに四大港に数えられるようになったのです。
また三保の松原で囲まれ、富士を仰ぐ美しい港は、神戸、長崎とともに日本三大美港にも数えられています。
明治時代、徳川慶喜の警護にあたった武士や、大井川の川越人足の殖産興業(失業対策)として牧之原台地を開墾して茶畑がつくられましたが、そのお茶は輸出商品にまで発展。
第2展示室の「港湾の仕事」には、お茶を輸出する際に茶箱に貼った木版画の美しい蘭字(西洋風ラベル)も展示されています。
ケースに入っていない展示物は自分の手で触れることができ、感動的。
レトロな木造建築の「缶詰記念館」は、昭和4年に日本初のマグロ油漬缶詰を製造し、アメリカに輸出した清水食品株式会社の創立当時の本社社屋を市内築地町から移築再生したもの。
輸出用缶詰ラベルなど必見の展示が数多いのが特徴。
あまり知られない博物館ですが、「大人の社会科見学」にも絶好です。
フェルケール博物館 | |
名称 | フェルケール博物館/ふぇるけーるはくぶつかん |
所在地 | 静岡県静岡市清水区港町2-8-11 |
関連HP | フェルケール博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR清水駅から静鉄バス三保山の手線・三保方面行きで5分、波止場フェルケール博物館下車、すぐ。または、JR清水駅から徒歩25分 |
ドライブで | 東名高速道路清水ICから約5.5km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | フェルケール博物館 TEL:054-352-8060 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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