静岡県伊東市の伊豆高原にあるミニ富士のような姿が印象的な火山が、大室山(おおむろやま)。伊豆東部火山群の一部で4000年ほど前に噴火した火山。火山活動で噴出した火山砕屑物が火口の周囲に積もり、丘となったスコリア丘です。山麓からは大室山登山リフトで登頂。
伊豆高原や城ヶ崎海岸を生み出した高原のシンボル
大室山は、単成火山の典型例(日本を代表する火砕丘)として国の天然記念物になっているほか、伊豆半島ジオパークの大室山ジオサイトにも。
伊豆高原や城ヶ崎海岸を形成する溶岩流は大室山の噴火時に流出したもの。
伊豆高原を形成した中心的存在が、高原のシンボル、大室山なのです。
小室山は1万5000年前に誕生と、小さいながらも大室山よりはかなり古い火山です。
大室山から眼下にする一碧湖は、10万年前の噴火で誕生した火口湖と、一帯の変化に富んだ風景は、まさに伊豆東部火山群が生み出したもの。
山麓から標高580.0mの山頂(三等三角点はリフト山頂駅の反対側の南峰)までは、ペアリフトで4分ほど(大室山の徒歩での登山は危険のため禁止)で北峰(お鉢の北端)、そこからお鉢を半周して到達。
山頂の売店では、大室山の形を模した菓子パン「伊豆のえくぼ」(抹茶味がベースでえくぼにはうぐいす餡がトッピング)も販売。
頂上にはすり鉢状にくぼんだ火口跡があり、その底はなんとアーチェリー場に。
火口跡の稜線は一周約1kmで、晴れた日には伊豆諸島までも眺望。
リフト山頂駅近くには磐長姫命(いわながひめのみこと)を祀る浅間神社も鎮座。
雲見浅間神社(松崎町)と同様に木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祭神ではない浅間神社という点にも注目を。
海側の頂には、昭和59年に再建の六地蔵が並んでいますが、海上安全、海難防除、大漁析願のため漁師が建立したもの。
2月の第2日曜には『大室山山焼大会』も行なわれ、美しい草原が維持されています(観光客の見学も可能)。
かつては茅葺き(かやぶき)屋根などに使われた茅の育成に、この山焼きは欠かせなかったのです。
また大室山の北西麓に広がる「さくらの里」は、季節ごとの桜が楽しめる庭園。
4万平方メートルの敷地には、35種類3000本の桜が咲き誇るほか、9月にはコスモスも美しく咲きます。
大室山 | |
名称 | 大室山/おおむろやま |
所在地 | 静岡県伊東市富戸1317-5 |
関連HP | 伊東観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 伊豆急行線伊豆高原駅から東海バスシャボテン公園行きで24分、終点下車、すぐ |
ドライブで | 西湘バイパス石橋ICから約49km |
駐車場 | 300台/無料 |
問い合わせ | 伊東観光協会 TEL:0557-37-6105 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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