静岡県沼津市、伊豆半島から富士山に向かい、駿河湾に1kmほど突き出した半島が、大瀬崎(おせざき)。国の天然記念物・ビャクシン樹林が茂り、大瀬神社が鎮座。半島先端部には淡水の池という伊豆七不思議に数えられる神池もあります。富士山の撮影スポット、ダイビングスポットとしても人気です。
富士山を眺める絶景の地は、ダイビングでも有名
大瀬崎は、駿河湾沿いの潮流によって運ばれた岩や土砂が帯状にたまってできた全長1kmほどの砂嘴(さし)で、半島付け根の東側は、大瀬海水浴場になっています。
海流は、駿河湾沿いに半島の付け根から先端部へと流れ、その向きに砂などが堆積、半島が形成されたのです。
大瀬崎の形が戸田の御浜岬とそっくりなのは、海流の流れが同じだからで、その意味では双子の岬といえるでしょう。
根元側から大瀬神社、ビャクシン樹林、神池と続き(神池は大瀬神社の神域のため拝観料が必要)、「自然の神秘と信仰の岬」ということで伊豆半島ジオパーク(ユネスコ世界ジオパーク)のジオサイトにもなっています。
引手力命(ひきてちからのみこと)を祀る大瀬神社は、顔を白く塗り、化粧をし長襦袢をまとった青年たちが踊り船に乗り、「チャンチャラオカシ」のお囃子に合わせて「勇み踊り」をにぎやかに踊る奇祭『大瀬まつり』(毎年4月4日)も有名です。
樹齢1000年を超える巨木もある大瀬崎のビャクシン樹林は、日本最北端のビャクシン群生地で、国の天然記念物に指定されています。
また、大瀬崎の付け根には大瀬崎火山跡があり(山体のほとんどを浸食によって失っていますが、数十万年前の噴火と推測されています)、付け根あたりの西岸では大瀬崎火山が流した溶岩の積み重なりや、大瀬崎南火道(かどう)の断面が観察できます(礫浜を100mほど歩きます)。
日本で最も深い湾である駿河湾に突き出した砂嘴ということから、ダイビングは、世界的に有名なポイントで、とくに夏から秋にかけての高水温の期間には黒潮に乗ってやってくる南国の生物が多く観察できます。
逆に海水温の低い冬~春にかけてのなら、深海性の生物を見るチャンスとなっているのです。
大瀬崎 | |
名称 | 大瀬崎/おせざき |
所在地 | 静岡県沼津市西浦江梨 |
関連HP | 沼津市公式ホームページ |
ドライブで | 伊豆中央道伊豆長岡ICから約16km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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