毎年1月3日、愛知県西尾市の熱池八幡社(にいけはちまんしゃ)で五穀豊穣を祈念する『てんてこ祭』が行なわれます。赤い装束の数人の厄男たちが町内を行列、八幡社に着いた後に施肥作業を模したわら灰をまく神事を執り行ないます。この灰をかぶると厄除けになるとなるという伝承も。
豊年を祈願する『田遊び』の一種
赤装束の二十五厄を主とした6人の男(小締太鼓を持つ役、飯櫃を担ぐ役、御神酒樽と生魚のボラを吊したナマスを担う役、竹箒を持つ役)が神社に向けて行列し、そのうち竹箒を持つ役以外の3人は腰に男性のシンボルをかたどった大根を下げ、「てんてこ。てんてこ」という小気味良い太鼓のお囃子に合わせて腰を振りながら、県道三叉路から熱池(にいけ)町の氏神である八幡社に向け町内を練り歩きます。
神社境内に入り、竹箒で藁灰を撒いた後、拝殿内に入って田植歌を歌い、参拝者が松葉を投げ入れます。
万歳楽で終わり、ナマスで直会(なおらい)となります。
一見すると子孫繁栄の祈願のようにも思えますが、新春の『田遊び』(模擬的な稲作所作を行なう日本の民俗芸能で、その年の豊作を祈願する予祝行事)の一種で、五穀豊穣を祈念する内容になっています。
清和天皇の大嘗(だいじょう)祭に際して一帯が悠紀斎田(ゆきさいでん)に選ばれ、神宮(伊勢神宮)への献上米をつくるときの御田植儀式が今に伝わるものともいわれます。
愛知県の無形民俗文化財に指定されています。
熱池八幡社『てんてこ祭』|西尾市 | |
開催日時 | 毎年1月3日 |
所在地 | 熱池八幡社 |
場所 | 愛知県西尾市熱池町神田103 |
関連HP | 西尾市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄福地駅から徒歩15分 |
ドライブで | 東名高速道路岡崎ICから約20km |
問い合わせ | 西尾市教育委員会事務局 TEL:0563-56-2459 |
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