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殺生石

殺生石

栃木県那須町の那須湯本温泉にある有毒な火山ガスが噴出する噴気地帯。鳥獣が近づけば命を落とすことから殺生の石と呼ばれてきました。『奥の細道』途中の松尾芭蕉が訪れるなど、昔から有名な場所。那須国立公園の景勝地の一つで、殺生石園地として整備されています。

芭蕉も訪れた那須湯本温泉の賽の河原

昔9本の尾を持つ妖怪狐が美しい女性に化けて中国やインドの王も手玉にとり悪事を働き、日本にもやって来て帝をたぶらかしていましたが、陰陽師に正体を見破られこの地で退治されました。
しかし妖怪の死体は大きな石となり近づくものすべて死に追いやる毒を吐き出したという「九尾の狐伝説」の岩が賽の河原にある殺生石。
狐の怨念を鎮めるために作られた千体地蔵が並ぶ様は怪しい雰囲気を醸し出しています。

松尾芭蕉は、高久の名主宅で2泊した後、この殺生石にわざわざ足を伸ばしています。
芭蕉はこの那須湯本温泉で五左衛門に宿泊し、翌日、元禄2年4月19日(1689年6月6日)、主人の案内で温泉神社に参詣し、その後、賽の河原で九尾の狐の成れの果てとして知られる殺生石を見物しています。

『奥の細道』には「殺生石は温泉(いでゆ)の出る山陰にあり。 石の毒気いまだ滅びず、蜂、蝶のたぐひ、真砂の色の見えぬほどかさなり死す」と記されています。
ここで詠んだ句は「石の香や 夏草赤く 露あつし」。
温泉神社で、「湯をむすぶ 誓も同じ 石清水」。

那須町が令和4年3月5日、殺生石が真っ二つに割れていることを発表。
関係者によると数年前からひびが入っていたことが確認されており、自然に割れたものと推測されています。

那須自然研究路の「殺生石・展望台コース」

那須自然研究路の「殺生石・展望台コース」が整備され、駐車場からのんびり歩いて一周2.7km、1時間30分ほど。
途中の那須展望台からは、快晴なら富士山まで一望に。
十石平周辺は栃木県で最古というスキー場の跡地です。

駐車場〜(0.2km/徒歩5分)〜殺生石〜(0.5km/徒歩20分)〜十石平浄水場〜(0.3km/徒歩10分)〜湯川〜(0.5km/徒歩20分)〜那須展望台〜(1.0km/徒歩25分)〜殺生石〜(0.2km/徒歩5分)〜駐車場

那須自然研究路の「殺生石・展望台コース」
殺生石
名称 殺生石/せっしょうせき
所在地 栃木県那須郡那須町湯本
関連HP 那須町観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR那須塩原駅西口から東野交通バス那須岳山麓行きで50分那須湯本下車、徒歩5分
ドライブで 東北自動車道那須ICから約14km
駐車場 30台/無料
問い合わせ 那須町観光協会 TEL:0287-76-2619
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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