栃木県鹿沼市草久、大芦川の源流に近くに鎮座する古社が、古峯神社(ふるみねじんじゃ)。神仏習合の時代には日光修験の道場で、古峰ヶ原講(こぶがはらこう)などの講も組織された古峯信仰の中心地。美しい日本庭園「古峯園」や宿坊も併設しています。
神仏習合の時代には日光修験の道場だった地
日光開山の勝道上人も、古峰ヶ原で3年間の修行を行ない、天応2年(782年)に日光・男体山登拝したと伝えられ、「日光修験発祥の地」として栄えました。
神仏習合時代には、金剛峯権現(こんごうみねごんげん)と称し、日光全山26院80坊の僧侶(日光修験の僧)は、古峯ヶ原で修行をするのが習わしでしたが、明治初年の神仏分離によって仏教的な色彩が排除され(現在、金剛山瑞峯寺として再興)、古来の日本武尊(やまとたけるのみこと)のみを祭神とする古峯神社となったのです。
古峯から日光・神橋へ、春(旧暦3月14日〜3月24日まで11日間)に行なわれた峯修行『華供峯』(けくぶ)は、日光修験道を踏破するものですが、昭和41年から、古峯神社と日光山興雲律院(こううんりついん/栃木県日光市)の共催で、『巴祭』(華供峯供養祭)として復興しています。
祭神の日本武尊は、焼津で火災から難を逃れたことから火防(ひぶせ)の神として尊崇され、祭神の使いとして天狗も祀られ、修験の地だった歴史を物語っています。
古峰ヶ原講は関東甲信越を中心に「全国に2万」ともいわれる講中を抱え、信者は200万人ともいわれています。
そのため、宿坊として古峯神社参籠室「天狗の宿」があり、「俗塵を離れて身を清め、心安らかに鎮めて大神様の御神徳を賜ることができるよう」にと一般でも利用が可能(希望者は翌朝、ご祈祷に参列できます)。
境内にある日本庭園「古峯園」(こほうえん)は、近代日本庭園の先駆者である7代目・小川治兵衛(小川植治)の甥である岩城亘太郎(いわきせんたろう=ホテルニューオータニ日本庭園、ホテルオークラ日本庭園などを作庭)が手掛けています。
新緑、紅葉の名所としても知られ、紅葉の見頃は例年11月上旬頃。
古峯神社 | |
名称 | 古峯神社/ふるみねじんじゃ |
所在地 | 栃木県鹿沼市草久3027 |
関連HP | 古峯神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR鹿沼駅から鹿沼市リーバス古峯神社行きで1時間6分、古峯神社下車、徒歩3分 |
ドライブで | 東北自動車道鹿沼ICから約33km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 古峯神社 TEL:0289-74-2111/FAX:0289-74-2539 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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