東京都新島村、式根島の南部、断崖の続く海岸線を鉈(なた)で切り分けたような谷間に湧くのが、地鉈温泉(じなたおんせん)。岩礁地帯に湧く「海中温泉」として、入口の村道から断崖に造られた急な階段を下って到達するというワイルドな露天風呂。途中に「湯加減の穴」があり、穴に手を入れて適温なら入浴可能です。
鉄分を多く含むので湯は赤茶けた濁り湯!
岩礁地帯の数ヶ所の湯船のうち、海水と混ざって適温となったところに入浴するという仕組みで、24時間無料で入浴可能できるのですが、源泉の温度は80度と高いため、満潮時に適温となる仕組み。
泉質はナトリウム-塩化物強塩温泉で、湯は鉄分を多く含む茶褐色(泉質は温泉の成分分析がないため不明です/注:これまでは硫化鉄泉とされてきました)。
筋肉痛、神経痛、リュウマチ、胃腸病などに効能があり、足付温泉が「外科の湯」に対して「内科の湯」とも呼ばれています。
医療機関のなかった島人にとって、伝統的な温泉の効能が、外科と内科に分けての利用を促したものだと推測できます。
自然の岩場で滑りやすいので、足下には注意を。
入浴に際しては水着着用のこと。
単なる岩礁地帯で、脱衣所などの設備は一切ないので、岩場の適当なところで着替えることになるので、予め水着を下に着て、階段を降るのがおすすめです。
式根島港・足付温泉と地鉈温泉を結ぶ山道途中には、足地山展望台があり、式根島港を眼下に、新島、カンムリウミスズメの生息地である早島、神津島を眺望します。
ちなみに式根島に温泉が湧くのは、島の南西部にある砂漠地帯、唐人津城(とうじんづしろ)のあたりにあった式根島火山が1万年ほど前に爆発し、流出した溶岩流で形成された台地状の「火山島」だから。
地鉈温泉 | |
名称 | 地鉈温泉/じなたおんせん |
所在地 | 東京都新島村式根島 |
関連HP | 式根島観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 野伏港から徒歩45分(野伏港へは新島港から新島村営船で10分)、または式根島港から徒歩30分 |
ドライブで | 式根島港から約1.5kmで地鉈温泉入口 |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 式根島観光協会 TEL:04992-7-0170/FAX:04992-7-0448 |
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