東京都新宿区の牛込柳町にある日蓮宗の寺が経王寺。新宿山ノ手七福神の大黒天を祀っています。慶長3年(1598年)、武蔵国豊島郡市ヶ谷田町(現・新宿区市谷田町)に日法(鎌倉時代・南北朝時代の法華宗=日蓮宗の僧)作と伝わる大黒天像を祀って創建したのが始まり。明暦の大火後の寛文8年(1668年)、現在地に移転。
大黒像は「開運・火防せ大黒」として有名
像高12cmの大黒天像は、創建時に尊重院日静上人(そんじゅういんにちじょうしょうにん)によって、身延山久遠寺(山梨県身延町)から移されたもので、明暦3年1月18日〜1月20日(1657年3月2日〜 4日)の明暦の大火(振袖火事)など度々の火災に焼け残ったので「開運・火防せ大黒」と称されています。
大黒頭巾をかぶり小槌と大袋を持つ姿ですが、近世の像のように微笑む姿ではなく、厳しい表情をしているのが特徴で、大願成就のご利益があると信仰されています。
年6回の甲子日(きのえねのひ)には、大黒天像が御開帳され、祈祷が行なわれる『大黒天祭』が執り行なわれています。
住職は北里大学獣医畜産学部畜産学科卒業後、アメリカの牧場で酪農に従事、帰国後出家というユニークな経歴の持ち主で、「お寺はあなたの心の診療所」をモットーに、『お経でナイト』や『仏像でナイト』、『法話日和』、寺ヨガ、1日修行、法話会、心灯会などのイベントや行事が行なわれています。
「法話テラピスト」とも注目を浴びています。
通常の祈祷、供養のほか、ペット供養(納骨も可能)も行なわれています。
境内には畳屋太兵衛の墓があります。
11代将軍。徳川家斉(とくがわいえなり)の還暦祈願のために雑司ヶ谷に建立された日蓮宗・感応寺が天保の改革を推進した老中首座・水野忠邦(みずのただくに)が破却したことに抗議し、畳屋の太兵衛が本堂で自害したもの。
天保の改革で感応寺が廃寺になったのは将軍家や大奥などと私的に密接な関係にあったことが、芝・増上寺(浄土宗)、上野・寛永寺(天台宗)などの反発にあったからと推測されています。
経王寺 | |
名称 | 経王寺/きょうおうじ |
所在地 | 東京都新宿区原町1-14 |
関連HP | 経王寺公式ホームページ |
電車・バスで | 都営大江戸線牛込柳町駅からすぐ |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 経王寺 TEL:03-3341-1314/FAX:03-3359-9907 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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