東京都世田谷区代沢3丁目に鎮座する八幡宮が、北澤八幡神社。社伝によれば世田谷城主・吉良頼康(きらよしやす)が武神の八幡神(神仏習合時代の八幡大菩薩)を勧請して創建したとされ、当時の下北沢村の鎮守。閑静な住宅街に世田谷随一の八幡社ともいわれる立派な社殿が残されています。
かつての下北沢村の鎮守社には立派な社殿が現存!
江戸時代に「七澤八社随一正八幡宮」と称されましたが、その七澤とは、北澤、上馬引澤、下馬引澤、野澤、奥澤、深澤、池澤のこと(拝殿扁額に「七澤八社随一正八幡宮」と刻まれています)。
ただし、文政13年(1830年)の『新編武蔵風土記稿』には、「昔吉良家所領の頃、七澤八八幡と唱て、澤と八幡社とその数ありしとぞ、當社も其一なりなど土人の口碑にあれと確かなることを知らず」と記され、あくまでも口伝としています。
往時から景勝の地に建ち、今も境内から富士山を眺望します。
世田谷城の鬼門である艮(うしとら=東北)に位置するので、吉良氏は鬼門鎮護、武運長久を願って、八幡神を勧請したのだと推測できます。
江戸時代には森巖寺が別当(神社を管理する寺)で、下北沢村の鎮守として尊崇されました。
現存する社殿は幕末の嘉永5年(1852年)の再建。
例祭は9月第1土曜・日曜に斎行されています。
ちなみに現在は北澤八幡神社の北西に下北沢駅が位置していますが、かつての下北沢村は、鎮守社の建つ北澤八幡神社一帯がその中心地です。
北澤八幡神社 | |
名称 | 北澤八幡神社/きたざわはちまんじんじゃ |
所在地 | 東京都世田谷区代沢3-25-3 |
電車・バスで | 京王電鉄池ノ上駅から徒歩8分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 北澤八幡神社 TEL:03-3422-1370/FAX:03-3421-5776 |
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