江戸時代には鉄砲組百人隊が暮らした東京都新宿区百人町界隈。現在では韓国系やエスニック系の料理店、食品スーパーなどが並び、新大久保コリアンタウンと通称されるように。東新宿側、職安通り沿いには「韓国広場」、「ソウル市場」など韓国食料品店が並び、買い物にも便利です。
韓国スーパー「韓国広場」、「ソウル市場」で買い物
もともと山手線・新大久保駅、中央線・大久保駅界隈には韓国系の住民が多かった場所ですが、それでも「コリアンタウン」と呼ぶほどではなく、界隈に住む韓国系の人は東上野のキムチ横丁に買い出しに行くほどでした。
韓国料理の名店といわれる武橋洞 (ムギョドン)が職安通りで営業を始めたのが昭和56年。
本場の味が東新宿で味わえると人気となり、周辺にも韓国料理店が並ぶように。
「トロット」(韓国演歌)を紹介する音楽やグッズの店などもあって、ツウや、雑誌の取材者などに評判となりましたが、当時はコアな常連が通うエリアでした。
1988年(昭和63年)のソウルオリンピック、1989年(昭和64年)には海外旅行が自由化され、韓国からの旅行者、留学生が急増、大久保通りと職安通りを結ぶ通称イケメン通りに韓流アイドルのグッズ店、韓国系のコスメ、焼き肉屋が並ぶように。
「韓国の生活文化をサポートする日本一の韓国スーパー」つぃて「韓国広場」が誕生したのも平成5年。
とはいえこちらも最初は日暮里にオープンし、大久保(職安通り)に移ったのは平成6年、さらに平成9年に、来訪者の多いイケメン通りに店を移しています。
創業以来「日韓友好と文化交流」をビジョンとするハッピーグループが「ソウル市場」を運営していますが、こちらも企業化したのは平成9年。
平成16年、NHK地上波で『冬のソナタ』(前年にNHK衛星放送で放映)が放送され、主題歌『最初から今まで』も大ヒット。
「冬ソナ現象」と呼ばれる大ブームを呼び起こし、新大久保コリアンタウンも、「東京の観光地」として認知されるように。
当初は40代以上の既婚者の「ヨン様ブーム」(第1次韓流ブーム)でしたが、K-POPグループが続々と日本に進出するようになり、韓国文化が流入、若い世代にも支持され、新大久保界隈が「若者の町」化しているのです。
多くの店が2世、3世ではなく、留学生など「ニューカマー」(自らの代に韓国から訪日し、起業)なのも、本場の味、グッズ、情報を支えるゆえん。
「韓国広場」でもソウルとほぼ同時に新製品が店頭に並ぶのだとか(韓国のり、お茶、インスタントラーメンなどが人気商品)。
領土問題、嫌韓感情などでブームの時の店舗に比べれば店は半減していますが、それでも多国籍な100軒以上が店を開く「国際タウン」。
日本国内でも文化の融和が進む最先端エリアになっているのです。
新大久保コリアンタウン | |
名称 | 新大久保コリアンタウン/しんおおくぼこりあんたうん |
所在地 | 東京都新宿区大久保 |
電車・バスで | JR新大久保駅駅から徒歩5分 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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