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富田の鯨船行事|四日市市

富田の鯨船行事

毎年8月14日〜8月15日、三重県四日市市富田地区の鳥出神社周辺で『富田の鯨船行事』(とみだのくじらぶねぎょうじ)が行なわれます。4艘の鯨船練りが鳥出神社や町内に出て古式鯨船の様子を再現。国の重要無形民俗文化財に指定、全国33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されています。

14日に鯨船の町練り、15日は神社での本練り

張り子でできた鯨

鯨を見つけてから撃ち取るまでの物語を再現したのが『鯨船行事』で、逃げまどう鯨を鯨船でおいかけ銛でしとめる様子を再現し、豊漁と町の安全を祈願しするもの。

鯨船山車は、流し唄(船が出港し漁場に着くまで歌う唄)を歌いながら移動。
羽刺し(ハダシ)が鯨を発見し、いよいよ鯨突きが始まります。
鯨船は、張り子の鯨を追い詰めていきますが、その時、鯨船は大きく揺さぶられますが、実は鯨の巨体が起こす大波によって揺らされる様子を表しているのだとか。
形勢逆転して逃げる鯨が逆襲し鯨船が逃げ惑うなど、古式の鯨漁の雰囲気を今に伝えています。
そんな鯨と鯨船の駆け引きの後に、鯨に羽刺し(ハダシ)が銛(もり)を打ち込み、鯨船の後の部分を持ち上げ(艫上げ)、大漁に感謝して役唄を唄います。

山車である鯨船は、神社丸(北島組)、神徳丸(中島組)、感應丸(南島組)、権現丸(古川町)の4艘。
8月14日に、各組が松明をもって鳥出神社に参拝し、お祓いを受けた後に、町練りが行なわれます。
8月15日には、各町が順番に鳥出神社の境内で本練りを行ないます。
もともとは秋の行事でしたが、ヒシコ漁の最盛期ということでお盆の行事に。
ユネスコ無形文化遺産に登録。

鯨船「神社丸」(北島組)

実は、四日市には古式捕鯨の歴史がない!

実は四日市周辺の伊勢湾には古式捕鯨の歴史がありません。
なぜ、四日市市富田地区に古式捕鯨を題材に、しかも細部にこだわった鯨船行事が伝承されているのかは、謎に包まれています。
松坂に紀州藩が軍事教練のための鯨組が設置したこと、伊勢湾を紀州の御座船「万歳丸」が航行していたことの影響とも推測されていますが定かでありません。
水軍の小型の軍船としても活用された鯨船は、御座船の付き添いなどにも使われたので、その影響があるのかもしれません。

鳥出神社に御座船模型(四日市市指定有名民俗文化財)が現存し、御座船模型が奉納された天明元年(1781年)頃に鯨船行事が始まったという伝承もあり、しかも鯨船行事に使われる山車も、実際の古式捕鯨に用いられていたような勢子船を模したものではなく、近世に将軍や大名が用いた御座船をイメージしています。
御座船「万歳丸」との関係があるのかもしれません。

富田の鯨船行事|四日市市
開催日時 毎年8月14日〜8月15日
所在地 三重県四日市市富田2-16-4
場所 鳥出神社
関連HP 富田の鯨船行事公式ホームページ
電車・バスで 近鉄富田駅・JR富田駅から徒歩5分
ドライブで 伊勢湾岸自動車道みえ川越ICから約5.1km。または、東名阪自動車道四日市東ICから約6.2km
駐車場 駐車場が少ないため公共交通の利用を
問い合わせ 四日市市教育委員会社会教育・文化財課 TEL:059-354-8238
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

鳥出神社

現在は三重県四日市市内となった富田六郷の総氏神で、平安時代編纂の『延喜式神名帳』に記載される古社が鳥出神社(とりでじんじゃ)。日本武尊(やまとたけるのみこと)が能褒野(のぼの)で没したときに、白鳥になって熱田に向かう途中(熱田神宮では白鳥古

 

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