旅行サイトの口コミ、その賢い利用法とは!?

ホテルや旅館を予約する際、まずは旅行サイトの口コミを読んで参考にするという人も多いかと思います。口コミは、実際に泊まった人の感想なので大いに参考になるのですが、その意見を重視しすぎると実は自分にとってピッタリの宿を逃してしまう危険性も。では、口コミのその賢い利用法とは!?

旅行サイトの口コミを横断的にチェックしよう!

宿泊予約というのは、お見合いの前のプロフィール紹介のようなもの。
実際に、予約する側のプロフィールとしては人数と性別、子供の数くらいしか先方には伝わらないので、片側通行の「お見合い」ということに。
宿側からすれば、これがクレームのもとで、海辺の旅館で、海鮮料理がメインの宿なのに「肉が出なかった」などという書き込みが生まれるわけです。

予約する側が、意外に気にしないのが、旅行サイトによって客層も異なるという点。
年齢層が比較的に若く、少しでも安く泊まりたい旅行者が多いサイト、旅慣れた人が多く、富裕層の利用者が多いサイト、ビジネスにも利用し、幅広い層が利用するサイトなどです。

当然、口コミの内容も旅行サイトによって大いに異なるので、宿泊する宿の候補があるなら、複数のサイトの口コミを参考にするのがおすすめです(それがまず第一歩)。

宿泊施設の基本的な条件は、清潔で安心であること。
口コミでこの部分に引っかかるクレームが多い宿は、避けるのが賢明です。
これを避ければ、後は自分にあった宿を探せばOKということに。

旅行代理店の企画担当者、旅行記者など、いわゆる「旅のプロ」が使う口コミの利用法は、「評価の低いクレームから見る」ことにあります。
「部屋に入ったらかび臭かった」、「部屋の縁にホコリがたまっていた」などというクレームは、清潔好きの人なら絶対にパスする内容でしょうし、「食事は素晴らしいが、建物はボロいので二度と泊まらない」という書き込みは、施設の老朽化に目をつぶれば、食事はOKと受け取ることもできます。

ここで大切なのが、「どういった宿に泊まりたいのか」を明確にすること。
よく、「いい宿を紹介して!」という人がいますが、「いい宿」とは千差万別、その人の趣味趣向、そして誰と行くのか(宿泊者の構成)によって大きく異なります。

赤ちゃんや幼児連れなら、ミキハウスが提唱する「ウエルカムベビーの宿」が安心できるでしょうし、逆に、子連れが多い宿は嫌という人はそれを避ければいいだけのこと。
予約サイトの口コミに目を通す前に、もう一度ファミリー、グループ、カップルなど宿泊者全体で、「どんな宿が希望なのか」意見をまとめておくのがいいでしょう。

一休.comの口コミは必ずチェックを

▲一休.comでは4.0以上で「すばらしい」が付きます

「旅のプロ」が必ず目を通すという旅行サイトの口コミが、一休.com、あるいはヤフートラベルの口コミ。
宿によっては「一休からの予約だと、少し背筋が伸びます」という場合もあり、旅慣れた人が利用することで、手厳しいクレームも多いのが特徴です(一休.comは、「こころに贅沢させよう」がキャッチフレーズで独自の基準をクリアした厳選された施設のみを掲載しているため、高級ホテルなどの利用者が多いのが特徴、現在はヤフー株式会社の完全子会社)。

サイトの利用者の平均年齢は40代なので、若い人だと意見の相違もありますが、候補の宿が一休での予約がOKならば、ぜひ口コミに目を通すのがおすすめです(他サイトと見比べても大いに参考になります)。

宿の点数評価も一応は確認を(これも旅行サイトによって大きく異なり、一休.comは厳し目に出ます)。
大型のホテルになればなるほど、「誰でもウエルカム」と思われがちなため、「理想と不一致の宿泊者」が増えるので、点数は低くなる傾向にあります。
リゾートの大型ホテルで一休.comの評価が3.8だとしても、宿泊料が2食付きで1万5000円なら、予約してみる価値はあります。
逆に、宿泊料が2食付きで3万で4.0というのは、少しギリギリな感じも。
つまりは料金に見合った内容なのか、コスパという観点で、この宿の点数も考える必要があるのです。
各予約サイトで4点前後というのがクリアしたい点数といえるでしょう(それを大きく下回る宿は、何かしらの問題ががるので、口コミから読み解く必要があります)。

旅館や民宿などは経営者、スタッフの個性が大いに反映されるので、初めて泊まる場合にはギャンブル的な要素がありますが、それが逆に旅の醍醐味にもなります。
とくに旅館や民宿では、多くのサイトを横断して口コミをじっくりチェックしましょう。

逆にリゾートホテルなどは、GWや夏休みに泊まるケースが多いかと思いますが、ブッフェ(夕朝食)にどのぐらい並ぶのか、風呂場は混雑しないのか、チェックイン、チェックアウトの待ち時間は(ホテルに寄ってはスマートチェックアウトという場合もあります)という、「混雑度」のチェックも必要です。
チェーンホテルにしろ、この混雑時がリゾートホテルの泣き所で、弱点がもっとも出やすい日。
このトップシーズンにクレームが少ない宿なら、安心して定宿にできるでしょう。

訪日外国人旅行者が増え、ホテルも建設ラッシュですが(宿泊料金も高騰化)、実は不足しているのはホテルマン、そして旅館の従業員。
ベルボーイまでバイトが担う時代なので、逆に今、もっとも重視にしたいのが「ホテルマン、従業員の質」(実は宿泊料に見合うのはハードだけで、ソフトが追いついていない宿が急増中です)。
旅慣れた人が、オークラ、ヒルトン、プリンスなどチェーン化されたホテルを好むのもこのスタッフ教育にあるのです。

旅行サイトの口コミ、その賢い利用法 チェック項目

  • 宿の予約は「お見合い」のようなもの、ただし片側通行なので、こちらの希望を明確する
  • 旅行サイトによって客層も違い、クレームも異なるので、いろいろなサイトを横断的にチェック
  • 「清潔で安心」という部分が欠落する宿はまず除外する
  • とくに一休.comの口コミは精読して参考に
  • 宿の点数評価も一応は確認(4点前後がボーダー、大型施設なら3.8でもOK)
  • 点数評価もコスパという観点で見直す(高級宿なら評価が高くて当然)
  • 旅館や民宿では、自分にあった宿なのかどうかをサイトを横断して口コミをじっくりチェック
  • リゾートホテルは、多客期の状況(食事、フロントの混雑状況、その対応ぶり)を詳細に確認する
  • 「ホテルマン、従業員の質」についての口コミはもっとも重要(実は宿泊料に見合うのはハードだけで、ソフトが追いついていない宿が急増中)
旅行サイトの口コミ、その賢い利用法とは!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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