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徳島城博物館

眉山(びざん)と対峙する、標高61mの城山の徳島城跡にあるのが徳島市立徳島城博物館。徳島城は阿波徳島藩25万石の藩主・蜂須賀家の居城で、表御殿庭園、太鼓櫓石垣などが残り、城門である鷲の門が復元されている。表御殿庭園を囲むように建つ徳島城博物館は、城と城下の歴史を伝えるミュージアムです。

徳島藩と城下町の暮らしに関する資料を見学

徳島城博物館は、蜂須賀家が旧蔵した藩主所用の甲冑などの武具をはじめ、徳島藩が抱えた絵師や蒔絵師の作品などを展示し大名の暮らしぶりを紹介する歴史館。

常設展示は、「藩政の変遷」 、「大名のくらしと文化」 、「城の構え」 、「城下町のくらし」 、「阿波水軍の活躍」 の5コーナーに分かれて解説。

「城の構え」のコーナーでは、徳島県立貞光工業高等学校建築クラブが50分の1に復元した「徳島城表御殿復元」や徳島城と城下町の大きな絵図からありし日の徳島城が浮かび上がります。

徳島藩の水軍である「阿波水軍」に関する展示では全国で唯一現存する和船「徳島藩御召鯨船千山丸」(国指定重要文化財)、他のコーナーでは徳島城下の町屋の繁栄の様子を描いた『阿波名所図会』、1796(寛政8)年に徳島藩11代藩主・蜂須賀治昭の命で御用絵師・鈴木芙蓉が描いた『鳴門十二勝真景図巻』など実に興味深い内容になっています。

「徳島藩御召鯨船千山丸」(とくしまはんおめしくじらせんちやままる)は、沖合に停泊する御座船に乗り移るために使われた船です。
徳島を出航する船の行列を描いた『徳島藩参勤交代渡海図屏風』(レプリカ/原本収蔵・蓮花寺)も展示されているので、参勤交代に旅立つ藩主の姿がイメージできます。

一帯は徳島中央公園として整備され、博物館の周辺には旧徳島城表御殿庭園(博物館に隣接)、鷲の門(復元)、太鼓櫓跡、月見櫓跡、天守跡などもあるので時間にゆとりを持って見学を。

ボランティアガイドもスタンバイしているので、希望の場合は受付に申し出ればOK。
ミュージアムショップもボランティア友の会が運営。

注目はなんといっても、日本で唯一現存の千山丸!

江戸時代に海に囲まれた九州や瀬戸内の諸藩は、藩船を所持し、さらには航行、造船、修理のための船方(海上方、船手)の組織を保有していました。
徳島藩は藩政時代には、戦国時代に水軍を率いて活躍した森一族が船舶と航行を統括し、海上方として参勤交代の際の海上輸送の業務を取り仕切っていました。

徳島城下安宅、椿泊(現阿南市)、淡路洲本、淡路岩屋の4ヶ所に基地を構えていましたが、なかでも徳島城下安宅は、藩主の参勤交代などにも使われたため、船倉があり、主要船舶を格納していました。

徳島藩御召鯨船千山丸は、1857(安政4)年の建造(徳島藩13代藩主・蜂須賀斉裕の治世)で、大名が用いた船として現在に残る唯一のものです。

藩主が本船(御座船)に乗り移る際に利用したり、釣りに出かける時に利用したりされました。

実際に使用された和船としても、出土品を除いて国内最古のもの。
全長1044cm、幅175cm、深さ64cmで、材質は主に松・杉材を使用しています。

なぜ、鯨船なのかといえば、当時太平洋側で使われていた捕鯨用の船が、速力が速く、小回りが利き、波に強いことから、御供船として採用されたもの。

徳島城博物館
名称 徳島城博物館/とくしまじょうはくぶつかん
TOKUSHIMA CITY TOKUSHIMA CASTEL MUSEUM
所在地 徳島県徳島市徳島町城内1-8
関連HP 徳島城博物館ホームページ
電車・バスで JR徳島駅から徒歩10分
ドライブで 徳島自動車道徳島ICから約4kmで徳島中央公園駐車場
駐車場 徳島中央公園駐車場(89台/無料)
問い合わせ 徳島城博物館 TEL:088-656-2525/FAX:088-656-2466
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

旧徳島城表御殿庭園

2017年11月19日

 

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