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安楽寺(四国八十八ヶ所霊場第6番札所)

安楽寺(四国八十八ヶ所霊場第6番札所)

徳島県上板町にある安楽寺は、四国八十八ヶ所霊場第6番札所で、5番の地蔵寺からは徒歩1時間20分。寺伝では、弘仁6年(815年)、この地に温泉が湧き出ていて諸病に効能があったことから空海(弘法大師)がとどまり、厄難や病苦から人々を救うために薬師如来像を刻んで堂宇を建立したのが始まりとか。温泉は、宿坊で楽しむことができます。

温泉の湧き出す地に空海(弘法大師)が建立した寺

当初は2kmほど離れた安楽寺谷にありましたが、天正10年(1582年)に長宗我部軍の阿波侵攻による兵火で焼失したため慶長3年(1598年)、駅路寺(えきろじ=藩主・蜂須賀公が定めた遍路の世話する宿坊)だった瑞運寺と合併して現在の地に再建されています。

境内に空海手植えと伝わる「逆松」(さかまつ)が。
現在の本堂は昭和32年の火事で焼失後、昭和38年の再建で鉄筋コンクリート造り。
大師堂はその火事から焼け残ったもので、万治4年(1661年)築。
方丈は、江戸後期築で、国の登録有形文化財。
上段の間は、藩主の座所と伝えられています。

山号も温泉山というように、温泉(安楽寺谷温泉=単純温泉)が自慢の地で、現在も大師堂前から温泉が湧き出ており、400年の歴史を誇る宿坊にも天然温泉とラジウム鉱泉入りの薬湯の大浴場が備えられ(宿泊者のみ入浴可能)、お遍路さんにも好評です。

駅路寺とは!?
慶長3年(1598年)6月、徳島藩主・峰須賀家政は、お遍路の難渋を救い、慈悲を施し、旅宿を提供することを目的に、藩指定の寺として8ヶ所の駅路寺(いずれも真言宗の寺)を設けています。
8ヶ寺はすべて山号を駅路山としています。
藩内の川北街道、伊予街道、淡路街道、讃岐街道、土佐街道の街道沿いで、ちょうど1日の行程にあたる領内八ヶ寺を駅路に指定し、お遍路の旅の便宜を図ったのです。
長谷寺(現・鳴門市)、瑞運寺(上板町)、福生寺(山川町)、長善寺(三加茂町)、青色寺(池田町)、梅谷寺(阿南市)、打越寺(日和佐町)、円頓寺(宍喰町/廃寺)の八ヶ寺で、藩から寺廻10石が付与されました。
現在でいえば公共の宿的な性格がありましたが、土豪一揆対策、犯罪の防止、隠密など不穏な人物の監視、さらには阿波九城と連携しての軍事的な目的もあったと推測できます。

四国八十八ヶ所霊場間の距離・時間

5番札所・地蔵寺(徳島県板野郡板野町羅漢林東5) — (5km/15分) — 6番札所・安楽寺(徳島県板野郡上板町引野8) — (1km/5分) — 7番札所・十楽寺(徳島県阿波市高尾法教田58)

安楽寺(四国八十八ヶ所霊場第6番札所)
名称 安楽寺(四国八十八ヶ所霊場第6番札所)/あんらくじ
所在地 徳島県板野郡上板町引野8
関連HP 安楽寺公式ホームページ
電車・バスで JR板野駅から徳島バス鍛冶屋原方面行きで20分、東原下車、徒歩3分
ドライブで 徳島自動車道土成ICから約3.7km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 安楽寺 TEL:088-694-2046/FAX:088-694-5610
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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