徳島県鳴門市、標高538mの大麻山の南麓に鎮座する古社で阿波国一之宮が大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)。社伝によれば、神武天皇の御代に阿波国に麻・楮(コウゾ=阿波和紙の原料)の種を撒いて開拓した天太玉命(あめのふとたまのみこと)の子孫・天富命(あめのとみのみこと)が、守護神として天太玉命を祀ったことに始まるとのこと。
阿波一之宮で交通安全・厄除けの神社
天富命は阿波国に住む忌部(いんべ)氏の一部を引き連れて海路黒潮に乗り、房総半島南端に上陸したとも伝えられています(安房神社由緒)。
また徳島県に麻殖郡(おえぐん)という地名が残るように阿波の忌部氏が開拓に活躍したことは容易に推測ができます。
そんな由緒もあって藩政時代に蜂須賀氏は大麻比古神社を阿波・淡路の総産土神(そううぶすながみ=その土地を守る神様)としました。
今も徳島県下一の格式を誇る神社で、現在では農業・産業の守り神である大麻比古命(天太玉命のこととされています)と交通安全・厄除けの神である猿田彦命(古くから大麻山に祀られていました)を祀っています。
「おあさはん」(大麻さん)の名で広く親しまれ、正月の三が日には30万人を超える初詣客でにぎわいをみせます。
社殿の裏手には、第一次大戦中に捕虜として収容されていたドイツ兵が母国の技術で造った石積みの「ドイツ橋」や「めがね橋」が残されているのでお見逃しなく。
境内には御神木の大楠がそびえていますが、樹齢1000年以上と推定され、鳴門市指定の天然記念物になっています。
奥宮峯神社は標高538mの大麻山頂上に鎮座。
「大麻さんの秋祭り」といわれる例祭は11月1日。
大麻比古神社 | |
名称 | 大麻比古神社/おおあさひこじんじゃ |
所在地 | 徳島県鳴門市大麻町板東広塚13 |
関連HP | 大麻比古神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR板東駅からタクシーで5分 |
ドライブで | 徳島自動車道板野ICから約4.8km |
駐車場 | 1000台/無料 |
問い合わせ | 大麻比古神社 TEL:088-689-1212/FAX:088-689-3341 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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